【新卒も可】ブラック企業入社後にやる!後悔しない4つの対策
お疲れ様です。ブラック企業と2度戦ったベンゾー(@zangyoujigoku)です。
この記事では「新卒でもできる、ブラック企業入社後に後悔したいための対策」をまとめて紹介します。
この記事を読んで貰いたいのは以下の方
- ブラック企業に入ってしまった
- 現状をどうにかして改善したい
この記事でわかるのは以下のこと
- 会社を辞めるべきか
- このまま働き続けるべきか
- 働き続けるなら現状をどう改善するか
- 辞めるならどうやって辞めるべきか
まず最初に、現状をどうにかしようとしていることが素晴らしいです。
実際、入社後は何も考えずに働くだけという人もたくさんいます。
普通の会社であれば、ただ働くだけでも成長できたり、十分な給料を貰えるかもしれません。
しかしブラック企業の場合、何も考えずに働くだけでは数年後に必ず後悔します。
- 働き続けるリスク
- すぐに辞めるリスク
- 辞める時期がわからない
- ブラック具合が改善しない
- 即辞めるべきレベルがある
- 辞めた後の定番トラブルの存在
しかしブラック企業で働いたり戦った経験が無いと、どう注意するべきかわかりませんよね。
そこで・・・
- 新卒でブラック企業に入社
- 残業代や有給休暇のために2度戦った
- 現在は年収を上げつつ毎日定時ダッシュ
- 本業は労働問題の専門家
という僕が、「ブラック企業に入社したときの対策」をまとめて解説します。
会社を辞めたくなってから転職活動をすると・・・
- 早く転職したくて会社を選ぶ余裕が無かった
- 焦って変な会社の内定で妥協する
- ブラック企業に入った新入社員
- 転職で失敗したくない人
【結論】ブラックに入ったら、まずは今後の検討をする
ブラック企業に入社したとわかったら、後悔しないために最初にやって欲しいことがあります。
それは辞めるにしても続けるにしても「じっくり検討する」ことです。
ブラック企業で何も考えずに働き続ければ、必ず数年後に後悔することになります。
しかし、何も考えずに辞めてしまえば、それも後悔する可能性が高いです。
以下が分かりやすい例です。
- 働き続けたら身体を壊して、長い休息が必要になった
- すぐに辞めたら、もっと悪い環境に転職してしまった
そこでまずやって欲しいのが、辞めるにしても続けるにしても「じっくり検討する」こと。
- 辞めることと続けることのリスクとメリットは何か
- いつ辞めればリスクを抑えてメリットを最大にできるか
- 働き続けるには何に注意するべきか
- 辞めるにはどんな方法を取るべきか
- 即辞めるべき基準は何か
これらを検討すれば、ブラック企業に入った後もチャンスがあります。
後悔しないためにも、じっくり検討していきましょう。
【対策①】ブラック企業の辞め時を知る
- 【結論】リスクが少なくメリットが多いときに辞める
- 【理由①】早すぎる退職はメリットが少ない
- 【理由②】遅すぎる退職はリスクが大きい
- 【重要】退職のタイムリミットは「趣味ができなくなったら」
ブラック企業に入ったからには、辞め時を知っておく必要があります。
数年後に後悔しないよう、ブラック企業に入ったら考えておくべきことを解説します。
【結論】リスクが少なくメリットが多いときに辞める
POINTベストなタイミングで退職するために、退職準備だけ進めておくべき!
退職するタイミングを誤ると、転職後のリスクが増えたり、在職中のリスクが増えます。
しかし適切なタイミングで退職すれば、転職後のメリットが増え、在職中のメリットも増えます。
要するに「リスクが少なく、メリットが多いときに退職するのがベスト」なんです。
多くの人はヤバくなってから退職の準備を始めるので、タイミング良く退職するのが難しいんです。
だからこそ、あらかじめ退職する準備だけ進めておくことをオススメします。
【理由①】早すぎる退職はメリットが少ない
- 経験を積めない
- 転職先で評価されない
ブラック企業とは言え仕事をする以上、何かしらの経験を積むことができます。
少なくとも業務知識を付けることはできますね。
理不尽な上司を経験すれば、反面教師にすることも。
しかし、すぐに退職してしまうと、ほぼ未経験のまま転職することになります。
早すぎる退職は転職先を決める上で苦労することになります。
基本的に経営者は「すぐに辞めない人材を雇いたい」という想いがあります。
見極めが難しいので、多くの場合は数ヶ月で辞めた職歴が無いかを参考にしています。
早く辞め過ぎると、次の転職で圧倒的に不利になります
【理由②】遅すぎる退職はリスクが大きい
- 普通に身体を壊す
- 労働者の権利を失う
- 若い内に転職する機会を失う
働き続けて身体を壊すリスクがあります。
普通の会社なら、何年働いても身体を壊すなんてことは無いはず。
しかしブラック企業は簡単に人の身体を壊します。
がんばって耐えようなんて考えなくて良いんです。
働き続けて失う権利があります。
労働者の権利を使わせないブラック企業の場合、後から権利を請求することが可能ですが時効で失うこともあります。
代表的なものは有給休暇。2年で失います。
金額の大きさで言えば未払いの残業代。法改正により時効が2年から3年に延長されましたが、権利を失うことに変わりありません。
働き続けて転職の機会を失うことも、大きなリスクです。
普通の会社ならそもそも転職の必要性が薄いですが、ブラック企業に就職したなら転職を意識する必要があります。
転職しやすい世の中になっていますが、若い内の方が有利であることは変わりません。
そんな若い時期をブラック企業で浪費することは、長い人生で大きな損失です。
【重要】退職のタイムリミットは「趣味ができなくなったら」
- いつタイムリミットが来るかは人による
- タイムリミットまでに退職できる準備が大事
「ここまでに退職を決めておかないとマズイ」というタイムリミットがあります。
僕の中では「趣味ができなくなったら」としています。
例えば・・・
学生時代や新人の頃は、休みの日に釣りやキャンプをしていた。平日の夜は自宅でゲームをしていた。
でも仕事が忙しくなってきて、ずっと釣りもキャンプも行けてない。ゲームをしていても没頭できなくなってきた。
ギリギリまでがんばるとしても、趣味ができなくなったらダメです。
タイムリミットを超えているので、今すぐ辞めるべきです。
本来は趣味ができなくなる前に退職するべきです
しかしタイムリミットがいつ来るかは人それぞれ。
いつでも退職できるように、早めの準備(=転職活動の開始)が大切です。
転職活動を開始したからと言って、必ず転職しなければならないわけじゃありません。
【対策②】ブラック企業で働き続けるコツを知る
- 【結論】ブラックな原因を減らす
- 【長居する方法】ただ働いてるだけじゃダメ
- 【オススメしません】無事に過ごしたいなら、険しい道
- 【重要】退職以外の選択肢
ブラック企業で働き続ける道を選ぶなら、生き抜くためのコツを知っておきましょう。
何も考えずに働き続けると、数年後に後悔することになります。
【結論】ブラックな原因を減らす
POINTブラックな原因を減らせれば、ブラック企業でも長居することが可能!
当たり前ですが、ブラックなことをしているような会社だからブラック企業なんです。
だったらブラックな原因を減らすことができれば、勤め続けることもできそうじゃないですか?
ブラックな原因は大きく分ければ以下の3つ。
- 人間関係
- 残業
- 仕事内容
僕自身や僕へ相談してくれた方の体験談をベースに紹介します
【長居する方法】ただ働いてるだけじゃダメ
ただ働いているだけでは当然ダメです。
意図的にブラックな原因を改善させていく必要があります。
ブラックな原因として代表的なのは以下の通り。
- 人間関係が悪い
- 残業が多すぎる
- 無駄な仕事が多すぎる
人間関係で一番多く相談があるのは、上司や同僚との相性が悪いということ。
大きなくくりで言えば「イジメられている」という状態ですね。
基本的にイジメをするような輩はその他大勢から嫌われていますので、そこを逆手に取ります。
残業は地道に減らしていくのが一番の近道です。
僕は以前の職場で100時間ほど残業を減らしたことがあります。
ただ、職種や環境によってはできないかもしれないので、そんなに参考にならないかもしれません。
「なんのためにやってるんだ?」っていう無駄な仕事ってありませんか?
あったら試して欲しい方法があります。
ズバリ「(ワザと)うっかりと仕事を忘れる」です。
これは僕自身が昔からやっている方法で、かなり再現性も高いと思います。
POINT
- 嫌な上司や同僚は上手に使ってあげる
- 残業は閑散期と繁忙期の差を緩やかにして対応
- 無駄な仕事は(ワザと)うっかりと忘れる
【オススメしません】無事に過ごしたいなら、険しい道
- 人間関係
- 残業
- 仕事内容
上記3つを改善させる方法を紹介しました。
ただ正直に言って、ブラック企業とわかっていながら居続けるというのはオススメしません。
恐らくこのような選択肢を検討する方は、すでにある程度ブラック企業に勤めている方かと思います。
「すでにある程度勤務している方」なら、そのブラック企業から吸収できる経験は十分じゃないでしょうか?
その経験があれば、他にもっと良い会社に入れるはずですよ。
今からでも遅くないので、ブラック企業で働くべきか改めて考えてみませんか?
【重要】退職以外の選択肢
あくまでもブラック企業で働き続けるというのであれば、退職以外の選択肢も紹介します。
それは以下の2つです
- 部署異動
- 休職
もし複数の部署が存在する会社に勤めているなら、「部署異動」を検討してみてください。
会社としても、退職されるより部署異動で済ませることができるなら楽なもんです。
「部署異動できないなら辞める」という交換条件に持っていければ、叶うかもしれません。
部署異動がダメなら、「休職」でも良いです。
休職というのはしばらく会社をお休みすること。
その間にゆっくりと今後のことを考えたり、身体や心を休ませてください。
ただし、休職期間が長すぎると結局退職することになります。
休職に関する制度は法律に定めが無いので、会社の規則に従う必要があります。
また、万が一ケガや病気で休むことになった場合は、「傷病手当金」という制度を使えるかもしれません。
傷病手当金とは、仕事と関係ない原因で休むことになった場合に使える制度。
会社から給料が出ない代わりに、健康保険からお金が支給されます。
詳しくは「会社を長期休職しても収入を得られる制度を解説【傷病手当金】」をご覧ください。
POINT
- 退職がダメなら部署異動を検討
- 部署異動がダメなら休職を検討
- 「傷病手当金」という制度も利用する
【対策③】ブラック企業を辞める方法を理解する
- 【結論】労働者の権利を失わない方法で退職
- 【NG】退職させてくれるまで待つ
- 【比較】ブラック企業を退職する3つの方法
ブラック企業を退職する方法は1つだけではありません。
退職方法を誤ると、場合によっては本来得られるはずの権利(お金やお休み)を無くしてしまいます。
ここでは具体的な退職方法を、比較とともに紹介していきます。
退職後に後悔しないよう、ブラック企業を辞める方法を理解しましょう。
【結論】労働者の権利を失わない方法で退職
ブラック企業を退職するときは、労働者の権利を失わないように退職してください。
これは絶対です。
ここで言う労働者の権利とは以下の4つです。
- 有給休暇を使い切る権利
- 未払いの残業代を得る権利
- (制度があれば)退職金を受け取る権利
- 任意のタイミングで退職する権利
【NG】退職させてくれるまで待つ
「退職させてくれるまで待つ」
これ絶対やっちゃダメです。
- 退職したいと伝えたけど、スルーされてる
- 引き継ぎが終わったらと言われたのに、引き継ぎが始まらない
- 延々に引き延ばされている
- 「退職を認めない」と言われる
「会社側にこういう対応を取られました」という相談がよくあります。
僕に相談してくれる人は良いんですが、世の中には誰にも相談できずに、退職させてくれるまで待っちゃう人もいるんです。
でも待って良いことは何も無いです。
会社は待ってくれた人を優遇するような処置を取ることは無いです。
待ってくれた人は待たせるだけ。何もポイントはありません。
【OK】ブラック企業を退職する3つの方法
ブラック企業を退職するには3つの方法があります。
※クリックでそれぞれを詳しく解説した記事へ飛びます
1.不利にならないように自分で退職は、退職に関するすべてのことを自分でやる方法です。
基本的にこの方法で問題ありません。
ただ、労力はかなり使います。その代わり、料金がかかるようなことはありません。
2.退職代行を使って攻めの退職は、退職~労働者の権利を使うところまでを退職代行に依頼する方法です。
個人的には一番オススメで、僕自身も使った方法です。
料金(24,000円)かかりますが、難しい知識が無くても労働者の権利を使うことができます。
有給休暇や未払い残業代が少しでもある方なら、料金(24,000円)よりも手に入れられるお金の方が多くなります。
「退職代行SARABAが絶対に最強な理由を労働問題専門家が徹底解説」では、退職代行がそもそも何かという話から、実際に使ってみた感想まで解説しています。
また、「【自分で退職と退職代行を比較】20代で2度退職した結果を検証」では、以下の2つを比較した結果を解説しています。
3.労基署や弁護士と一緒に会社と戦って退職は、退職の方法というより労働者の権利を守る方法を解説しています。
労働基準監督署か弁護士を間に入れて、徹底的にやる方法です。
労働基準監督署の場合は費用が掛かりませんが、労力はかなりかかります。
POINT
- 大事なことは労働者の権利を失わないこと
- 退職させてくれるまで待つのはNG
- まともな会社なら、自分で退職の手配をしてもOK
- ブラック企業なら退職代行を間に入れるのがオススメ
- 労働者の権利を守るには、労基署や弁護士もアリ
【対策④】即辞めるべきブラック企業の特徴を知る
- 【結論】ヒトに投資ができないどころか奪う企業
- 【理由】ヒトが「一番お金のなる木」だから
- 【例①】給料が不当に安い
- 【例②】労働者の権利が使えない
- 【例③】労働環境が悪い
- 【例④】ハラスメントが放置されてる
- 【例⑤】個人事業主を提案してくる
- そもそもブラック企業の定義とは?
- ウチはブラック企業なのか?
- 辞めなきゃヤバい状態とは
ブラック企業の中には即辞めるべき会社も存在します。
具体例とともに、どんな会社なら即辞めるべきかを解説していきます。
知らずに働いていると、大事なものを失います。後悔しないように特徴を知っておきましょう。
【結論】ヒトに投資ができないどころか奪う企業
従業員から時間・お金・権利を奪う企業は即逃げるべきです。
なぜなら会社の投資先として効率が良いのは、実はヒトだから。
そんなこともわからずに経営しているなら、会社として伸びることはありませんし、衰退していくのが明らかです。
【理由】ヒトが「一番お金のなる木」だから
ヒトに投資をするというのは、つまり・・・
- 良い人材を雇うために採用にチカラを入れる
- 評価制度を採用する
- 十分な給料やボーナスを払う
- 研修でみっちりトレーニング
- 社内の教育制度を充実させる
- 福利厚生を充実させる
こういうことです。
「ヒト・モノ・カネ」という言葉があります。
超ざっくり言うと、経営する上で大事な3要素のことです。
「この言葉は知ってるよ」って方に聞きます。
- ヒト
- モノ
- カネ
この順番も大切だって知っていましたか?
日経ビジネスに「どうしてヒト・モノ・カネの順番なのか」という記事がありましたので、引用させてもらいます。
ヒトが一番キャッシュフローを生む力を有しており、ヒト、モノ、カネの順番はキャッシュフローを生む力の強さの順番なのです。
人はキャッシュフローを生む大事な資産であるから、それに対する投資は効率が高くなります。
要するにヒトが一番「お金のなる木」ということ。
「お金のなる木に水をあげることは、投資として効率が良いよ」と言っています。
しかしブラック企業では「ヒト(つまり従業員)に出すお金をいかに少なくするか」に情熱を注いでいるケースが多いです。
効率の良い投資ができなければ成長もできません。
投資どころか従業員から時間・お金・権利を奪うような会社は、成長ではなく退化していきます。
「ヒト」に投資できない経営者は勝手に廃れます。
勝手に廃れるような会社に居残ることって、なんかメリットありますか?
【例①】給料が不当に安い
給料が不当に安いと感じたら、退職を検討するべきです。
例えば給料が最低賃金を下回っていないか。
最低賃金とは
最低賃金制度とは、最低賃金法に基づき国が賃金の最低額を定め、使用者は、その最低賃金額以上の賃金を労働者に支払わなければならないとする制度です。
地域や職種によって、「これ以上安い給料は違法」というラインが決まっています。
毎年10月に更新され、基本的に最低賃金は毎年上がる傾向にあります。
最低賃金は「時給○○円」というように決められています。
給料が月給や日給の方の場合は、時給に換算して考えることになります。
時給へは次の式で換算します。
「1時間の価値=残業代以外の給与÷1ヶ月の所定労働時間」
詳しくは「給料が高くても単価は安い?あなたの1時間の価値を労務のプロが解説」で解説しています。
目安として正社員で、残業を除いた給料(保険や税金を引く前)が14万円くらいだと、辞めた方が良いですね。
【例②】労働者の権利が使えない
労働者には会社で働く上で、様々な権利が認められています。
例えば・・・
- 給料を得る
- 有給休暇を自由使う
- ある程度自由に退職できる
- (制度があるなら)退職金を受け取る
「有給休暇を自由に使う」権利が侵害されているというのは・・・
こういう状態のことです。
ちなみにこのやり取りは「翠の燕さん」という方がブラック企業と戦った、実際のエピソードをもとにしています。
最終的に有給休暇を使うことができたとしても、有給休暇を使いにくい雰囲気だったり、イチイチ文句を言ってくるような会社は見限っても良いですね。
【例③】労働環境が悪い
労働環境の悪い会社は辞めるべきです。
代表的なものだと以下の通り。
- 過労死ラインを超える残業
- 安全性が確保されていない現場での仕事
過労死ラインというのは、「これ以上働いて万が一のことが起きたら、労災とされる可能性が高いよ」というラインです。
- 発症前1~6ヶ月間にわたって、1ヶ月当たりおおむね45時間超の残業があること
- おおむね45時間を超えるほど、労災と認定されやすくなる
- 発症前1ヶ月間におおむね100時間があること
- 発症前2~6ヶ月間にわたって、1ヶ月当たりおおむね80時間超の残業があること
安全性が確保されていない現場というのは、「高所で命綱を付けてないのに、作業しろと言われた」という状態です。
他にも「暑すぎる部屋での作業」をしないように努力すること。という決まりもあります。
事業者は、空気調和設備を設けている場合は、室の気温が十七度以上二十八度以下及び相対湿度が四十パーセント以上七十パーセント以下になるように努めなければならない。
労働環境が悪い職場はダイレクトに身体に影響を与えやすいので、ヤバいと思ったらすぐに辞められるようにしてください。
【例④】ハラスメントが放置されてる
ハラスメント(暴力や嫌がらせ)があるだけじゃなく、放置されている職場は即逃げるべきです。
ハラスメント自体を起こさないというのは無理です。人が働く以上、起こりえます。
しかし対策をせずに放置されている会社は、そもそも従業員に対する投資ができていない会社。
ハラスメントと言っても今はかなりの種類があります。
大きく分けて、物理的なもの(暴力)と精神的なもの(嫌がらせ)に分けて考えます。
まず物理的なハラスメントがある場合は、レベルに関係なく即逃げるべきです。
物理的なハラスメントがある時点で、その他のハラスメントもあります。
次に精神的なハラスメントです。
これは判断が難しいところ。人によってはハラスメントだと思わないことがあるからです。
ひとつ基準を設けるとしたら、「上の人に相談をしたけど、対応されていない」という状態なら逃げることを検討しても良いです。
特に2020年6月からはハラスメント防止措置が義務化(中小企業は2022年から)されました。
会社は従業員からの相談窓口を定める必要があります。
相談窓口をあらかじめ定め、労働者に周知すること
ハラスメントが起こり放置される職場は、他の問題も必ずあります。
「ハラスメントが放置され続けるけど、それ以外は満点!」というのはあり得ないです。
【例⑤】個人事業主を提案してくる
今まで普通の従業員だったのに、個人事業主を提案してくる会社は即逃げるべきです。
なぜなら個人事業主にすることで、会社側が圧倒的に有利になるからです。
本来、個人事業主というのは色んな会社と自由に契約を結んで、仕事の対価として報酬を貰う働き方です。
個人事業主はメリットもデメリットもある働き方。代表的なものは以下の通りです。
- やりたくない仕事はやらない
- 働く場所や時間はある程度自分で決められる
- 仕事が無ければ報酬は0円
- 事務作業はすべて自分で行う
ただし、元々従業員だった人に個人事業主を提案してくる経営者は、恐らく不当なことを考えています。
- 仕事が無ければお金を払わない
- 面倒な事務作業は本人にやらせる
- 業務命令は今まで通り
- 主従関係は今まで通り
簡単に言うと上の表でいうメリットが無い状態で、デメリットだけを押し付けてくる状態です。
基本的に元々従業員だった人に個人事業主を提案してくる経営者は、不当な経費削減しかイメージしていません。
経費削減は経営上大事なことですが、発想がダメ。
経費削減をするために、ヒトへの投資ができておらず権利を奪っています。
そもそもブラック企業の定義とは?
そもそも「ブラック企業」という言葉の定義はなんでしょう。
実は「ブラック企業」という言葉に定義はありません。
一応、厚生労働省が出している、通称「ブラック企業リスト」というものがあります。
見ていただくとわかりますが、実在する会社の名前が堂々と掲載されています。
ブラック企業リストに掲載されている会社の多くは、「安全衛生法」という法律に違反した会社です。
「安全衛生法」というのは、従業員が働く上でケガや病気にならないように配慮をするべきという決まりを定めている法律です。
事業場における労働災害防止のための具体的措置
- 危害防止基準:機械、作業、環境等による危険に対する措置の実施
- 安全衛生教育:雇入れ時、危険有害業務就業時に実施
- 就業制限 :クレーンの運転等特定の危険業務は有資格者の配置が必要
- 作業環境測定:有害業務を行う屋内作業場等において実施
- 健康診断 :一般健康診断、有害業務従事者に対する特殊健康診断等を定期的に実施
「安全衛生法」はもちろん大事なんです。
でも、個人的には・・・
- 給料が仕事に見合っていない
- 労働者の権利が奪われている
- 残業時間が長い
- ハラスメントが放置
- 不利な条件を提示してくる
この辺りの問題も重要かと思っています。
ウチはブラック企業なのか?
- ブラック企業⇒だから辞める?
- 辞めなきゃヤバい会社⇒だからブラック?
僕にくる質問で、「ウチの会社はブラック企業でしょうか?」というものがあります。
第三者にブラック企業かどうか意見をもらい、退職するかどうかの判断材料にするわけです。
ただ、大事なのは「辞めなきゃヤバい会社かどうか」です。
先にも書いたようにブラック企業には定義がありません。
僕は、上記のように「ウチの会社はブラック企業でしょうか?」という質問には「辞めなきゃヤバい会社かどうか」という目線で回答をしています。
大事な事は「ブラックだから辞めよう」じゃなく「辞めなきゃヤバいから辞めよう」という意識。
「どこかの誰かが作ったブラック企業の定義に当てはまらない。じゃあ辞めずに働こう」
これではダメです。
実際に働いている自分が「ヤバい」と感じるなら、即逃げるべきです。
POINT
- ブラック企業の定義に一致しなくても良い
- ヤバいと感じるなら逃げるべき
辞めなきゃヤバい状態とは
辞めなきゃヤバい状態とは、ブラック企業でがんばり続けるタイムリミットを超えた状態です。
先にも書きましたが、ブラック企業でがんばり続けるにもタイムリミットがあります。
僕は「趣味ができなくなったら、今すぐ会社を辞めるべき状態」と判断しています。
例えば・・・
学生時代や新人の頃は、休みの日に釣りやキャンプをしていた。平日の夜は自宅でゲームをしていた。
でも仕事が忙しくなってきて、ずっと釣りもキャンプも行けてない。ゲームをしていても没頭できなくなってきた。
そもそも何のために生きているのか。
仕事をするためですか?
楽しい時間を過ごすためですか?
ワークライフバランスの重要さ
誰もが仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)のとれた働き方ができる社会を実現することは、国民一人ひとりが意欲を持って働きながら豊かさを実感して暮らせるようにする観点から、また、我が国社会経済の長期的安定を実現する観点から、重要な課題となっています。
- 趣味をする時間が減ってきた
- 趣味をしていても楽しくなくなってきた
このように感じるなら、会社を辞めることを本気で検討してください。
趣味を一切しなくなったら、それはもう手遅れかもしれません。
会社を辞めた後の保険・税金・トラブル
- 【保険・税金】退職後の手続き
- 【離職票・源泉徴収票】よくあるトラブルの対処法
退職後には必要な手続きがあります。
まともな会社ならある程度説明やサポートをしてくれます。
しかし、ブラック企業では全部自分で調べて実行しなければなりません。
ブラック企業を退職後によくあるトラブルと合わせて解説をしていきます。
【保険・税金】退職後の手続き
退職後に話題に上がるものとして以下のものがあります。
- 失業保険
- 健康保険と年金
- 個人住民税(市県民税)
結論を言うと以下の表の通りです。
保険・年金・税金 | すぐ転職 する |
すぐ転職 しない |
失業保険 | × | ○ |
健康保険 | × | ○ |
年金 | × | ○ |
個人住民税(市県民税) | × | × |
○・・・手続き必要
×・・・手続き不要
というわけで、何かしらの手続きが必要なのは「すぐ転職しない場合の、失業保険・健康保険・年金」だけです。
状況によって具体的な手続きは変わってきますので、詳しくは以下の記事をご覧ください。
参考
- 失業保険
⇒転職先を決める前に退職しちゃった人が読むべきお金の話 - 健康保険と年金
⇒退職後に健康保険や国民年金でやること - 個人住民税(市県民税)
⇒手続き不要で損も得もしません
【離職票・源泉徴収票】定番トラブルの対処法
ブラック企業を退職した人のトラブルで多いのが以下の2つです。
- 離職票が届かない
- 源泉徴収票が届かない
この2つはもはや定番のトラブル。僕も経験しました。
《クリックで拡大》
離職票は退職後に失業保険を受けるために必要な書類。
《クリックで拡大》
源泉徴収票は転職先の会社や、確定申告時に税務署に提出する書類です。
いずれも退職した後に会社から発行されるものです。
しかし、ブラック企業はこれを発行しないケースがあります。
発行しない理由は手続き自体を忘れているか、単に嫌がらせをしているかのどちらか。
対処するには、離職票であればハローワーク、源泉徴収票であれば税務署に相談するだけでOKです。
必要な手続きや書類もありますが、すべてハローワークや税務署の方が教えてくれます。
「対処方法は管轄の行政に相談するだけ!」
これだけでも解説として十分かもしれませんが、実際に僕が行った手続きをもとに「退職後の保険手続き・トラブル対処法を徹底解説|気持ちよく次へ進む方法」でも解説をしています。
まとめ|ブラック企業入社後に行う、後悔しないための対策
この記事で伝えたい結論
- リスクが少なくメリットが多いときに辞める
⇒ただし退職のタイムリミットは死守すること - ブラックな原因を減らせば辞めなくてもOK
⇒ただし退職しないのは険しい道 - 退職方法は大きく分けて3つ
⇒労働者の権利を失わない退職方法を選ぶべき - 即逃げるべきブラック企業もある
⇒ヒトに投資できず奪う企業は即逃げ - 退職後に行う手続きがある
ブラック企業に勤めることになっても、対策次第で後悔しないように前進することができます。
僕は元々、残業170時間のブラック企業にいましたが、現在は年収を上げつつ毎日定時ダッシュという生活ができています。
これは逃げる時期を誤らなかったことや、ブラック企業の中でも上手く立ち回れたからだと思っています。
この記事のもとになっているのは以下の3点です。
- 元ブラック企業社員である僕自身の体験談
- 現役ブラック企業社員である相談者さんの体験談
- 労働問題専門家としての知識と経験
ブラック企業で悩む方がブラック企業社員の体験談を参考にして、悩みから解放できれば幸いです。
もし「このブログの記事ネタにしても良いよ!」というブラック企業で悩む方がいれば、「仕事の悩み。無料相談を始めました!【LINE@・TwitterのDM】」から悩みの相談や質問をしてください。
- ブラック企業を辞める時期
⇒就職失敗した人こそやるべき。ブラック企業で考えること - ブラック企業で働き続けるコツ
⇒【新卒でも可】ブラック企業を生き抜く方法を紹介【実体験ベース】 - ブラック企業を辞める方法
⇒【ブラック企業の退職方法】穏便?強引?それとも戦って辞める? - 辞めた後の手続きやトラブル対策
⇒退職後の保険手続き・トラブル対処法を徹底解説|気持ちよく次へ進む方法
会社を辞めたくなってから転職活動をすると・・・
- 早く転職したくて会社を選ぶ余裕が無かった
- 焦って変な会社の内定で妥協する
- ブラック企業に入った新入社員
- 転職で失敗したくない人