就職失敗した人こそやるべき。ブラック企業で考えること
お疲れ様です。2度の転職経験がある労働問題専門家のベンゾー(@zangyoujigoku)です。
この記事では
- 新卒でブラック企業に入社
- 2度の転職を経験
- 年収を上げつつ毎日定時ダッシュに成功
- 本業は労働問題専門家
という僕が、「就職失敗した人こそやるべき、ブラック企業で考えること」を解説していきます。
この記事を読んで貰いたいのは以下の方
- ブラック企業に入社してしまった
- 転職するべきか決められない
この記事でできるようになるのは以下のこと
- 辞めるリスクとメリットがわかる
- 辞めないリスクとメリットがわかる
- どうするべきか決められる
ブラック企業に入ったら諦めてしまう方も多い中で、どうにかしようとしているのは素晴らしいです。
しかしどうするべきか決めるには、不安や疑問が多いですよね。
- 辞めても次の職場が見つからないかも
- またブラック企業に入ってしまうかも
- 今より悪い環境に行ってしまうかも
- 経歴に傷が付くのでは?
じゃあ会社が変わるのを待つかと言えば、それも難しい。
100社ほどの労働環境を見てきましたが、ブラックがホワイトに変わったところは見たことがありません。
ブラック企業に入った人が考えるべきことは「今すぐ辞めずに、辞めるときの準備だけすること」です。
ただし「今すぐ辞めなきゃいけないレベルのブラック企業」もあることは注意してください。。。
リスクを理解した上でメリットを得られるようにし、どうするべきかを決めていきましょう。
何も考えずにブラック企業で働くだけでは、数年後に必ず後悔します。
- 働き続けるリスク
- すぐに辞めるリスク
- 辞める時期がわからない
- ブラック具合が改善しない
- 即辞めるべきレベルがある
- 辞めた後の定番トラブルの存在
「【新卒も可】ブラック企業入社後にやる!後悔しない4つの対策」ではブラック企業に入社してからでも間に合う対策方法を紹介します。
元ブラック企業社員で会社と2度戦った経験を持つ僕が、労働問題専門家としての知識も交えて解説しています。
【結論】ブラック企業に入ったら、「辞める準備だけ」を進める
今すぐ辞めないと身体も心も壊れてしまうようなレベルではなく、少しなら耐えられるレベルのブラック企業という前提です。
今すぐに辞めるのではなく、ブラック企業に入った経験を生かせるだけ生かしましょう。
ただし、いつ辞めるべき時期がくるかはわからないので、辞める準備(=転職準備)だけは進めておくのがベストです。
【理由】ブラック企業でも、辞めるリスクと続けるメリットがあるから
すぐに辞めるとリスクがある
- 実力が付いてないので、もっと悪い環境に行くかも
- 数ヶ月で退職すると次の職場を見つけにくい
ブラック企業に入ったからと言ってすぐに退職・転職を繰り返すと、実力が付かないまま時間だけが過ぎていってしまいます。
実力が無いことには良い職場と出会う機会も減ってしまいます。
また「すぐに辞めた経歴があると、再就職が難しい」と言われています。
実際に採用に力をいれている経営者から、どんなところを見ているのか聞いてみたことがあります。
その経営者が言うには「すぐに退職をした過去が無いか」をチェックしているそうです。
面接の段階でも、「すぐに辞めそうな雰囲気」が無いかは重要視するとのことでした。
POINTすぐに辞めると次も失敗するという悪循環になりやすい
働き続けることのメリットがある
- 経験を積める
- ブラック労働でもやれる自信が付く
- 「ブラック企業にいた」という実績を評価される
残業の多いブラック企業では、普通の会社よりも早く経験を積むことができます。
また、いきなり現場に放り出されるなんてこともあります。
一時的には辛いですが、過ぎてしまえば素早く経験を積み上げることができます。
また、ブラックな労働環境で働いていた経験があれば、普通の会社で多少のトラブルに巻き込まれてもやっていける自信が付きます。
例えば普段から徹夜をたっぷりしていた人なら、普通の会社に入った後にトラブルで1,2日夜中に帰ることがあっても平気でいられるはずです。
それから「ブラック企業にいた」という実績自体を転職先で評価されることもあります。
地元で有名なブラック企業から転職した場合なんかでは、「あの会社で〇年勤めた人なら、すぐに根を上げることはないだろう」と評価されることも。
- POINTブラック企業とはいえ、経験にはなる
- 経営者の意図の1つは「辞めにくい人を雇いたい」
【注意】辞めるメリットと続けるリスクも当然ある
すぐに辞めるメリット
- 傷口が浅い内に抜けられる
- 若い内に転職できる
ブラック企業で大変なのは長いこと居続けること。
傷口が浅い内に抜けることができれば、プライベートに与える影響も少なくて済みます。
また、若い内に転職することで次の就職先も見つけやすくなります。
働き続けるリスク
- 普通に身体を壊す
- 本来得られる権利が無くなるかも
ブラック企業の度合いによりますが、がんばって働き続けると普通に身体を壊すリスクがあります。
一応厚生労働省の定めた過労死と判断されるされる基準(いわゆる過労死ライン)はありますが、過労死ラインを満たすとか満たさないとかではありません。
どの時点で身体を壊すかは人それぞれ。
リスクの大きさを考えて、逃げるべきときは逃げましょう。
- 発症前1~6ヶ月間にわたって、1ヶ月当たりおおむね45時間超の残業があること
- おおむね45時間を超えるほど、労災と認定されやすくなる
- 発症前1ヶ月間におおむね100時間があること
- 発症前2~6ヶ月間にわたって、1ヶ月当たりおおむね80時間超の残業があること
・・・という話はちょっと難しいですよね。
先日、すごく良い記事を見つけましたので紹介します。
良い一節を引用しようとしましたが、うっかり8割ほど引用しそうになったので、1行だけ厳選しました。
生きて生きて生きて生きて、どこまでもみっともなく生きてください
またブラック企業で働き続けることで、労働者が本来得られる権利を失うことがあります。
具体的には以下の通り。
- 有給休暇
- 残業代
この記事を読んでいる方の中にも、「有給休暇は使えない」「毎日サービス残業」という方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?
これらの権利は時間とともに失っていきます。
有給休暇なら2年。残業代なら2年(2020年4月の残業代からは3年)で消えてしまいます。
失った権利は取り戻すことができません。気を付けましょう。
なお、権利を失う前なら会社と戦うことで回収することが可能です。
POINT
- ブラックの度合いによっては、リスクがデカくなりすぎる
- 即逃げすることも重要
リスクを減らしてメリットを取る|辞める準備だけ進めるべき
- 早く辞め過ぎてもダメ
- 続け過ぎてもダメ
早く辞め過ぎると、次の転職先でも苦労をするリスクがあります。
しかし、続け過ぎると身体を壊すリスクがあります。
リスクを取らないように、メリットだけを取るには「ちょうど良いタイミングで辞める」ことが大事です。
だったら、いつでも辞められるように転職準備だけ進めておくべきじゃないでしょうか?
勘違いする方が多いですが、転職活動を開始したからと言って、今すぐ転職しなければならないわけじゃありません。
転職活動で失敗しないためには、多くのステップがあります。
その中には、職務経歴書の作成や求人の確認といった時間のかかるステップもあります。
これらすべてを終わらせることで、ようやく転職が完了します。
「今すぐ転職しないと!」って状態になってから転職活動を始めるのではなく、余裕のある内から転職活動を始めておきましょう。
退職のタイムリミットは趣味ができなくなった頃
ブラック企業に勤務している以上、退職を決断するべきタイムリミットがあります。
それは「趣味ができなくなった頃」です。
- 残業が多すぎて時間の余裕が無く、趣味ができない
- 精神的に余裕がなく、趣味ができない
「趣味ができない」という状況は退職をするべきサインなんです。
その時期が来る前に、転職準備を済ませておきましょう。
まとめ|リスクをおさえつつ、メリットの多い内に転職をする
この記事で伝えたい結論
- とりあえず辞める準備を進める
- リスクとメリットのバランスが良い内に転職する
- 趣味ができなくなる前に辞めるべき
ブラック企業をすぐに辞めることのメリットとリスクは以下の通りです。
- 傷口が浅い内に抜けられる
- 若い内に転職できる
- 実力が付かない
- 数ヶ月で辞めた経歴ができる
実力が付く前に辞めてしまうと、次の転職先を探す上で苦労をします。
また、「すぐ辞めない人を雇いたい」という経営者の意図からすれば、数ヶ月で辞めるような経歴は良く映らないですね。
ブラック企業で働き続けることのメリットとリスクは以下の通りです。
- 経験を積める
- 自信が付く
- ブラックにいたことを評価される
- 身体を壊す
- 本来得られる権利を失う
ブラック企業で働き続けることは嫌な経験になりますが、大きなメリットを得られます。
ただし、辞め時を誤ると取り返しのつかないリスクがあることは理解しましょう。
ブラック企業に入ってしまったら、いつでも辞められるように転職準備を済ましておくことが大切です。
転職の必要がない頃から始めることが、失敗しない転職活動のコツです。
転職活動は「退職を決断するべきタイムリミット」が来る前に済ましておきましょう。
具体的には「趣味ができなくなった頃」です。
リスクを理解し、メリットを得られるように準備をしつつ働くこと。
会社を辞めたくなってから転職活動をすると・・・
- 早く転職したくて会社を選ぶ余裕が無かった
- 焦って変な会社の内定で妥協する
- ブラック企業に入った新入社員
- 転職で失敗したくない人