退職後に住民税の通知が届いた|手続き不要で損も得もしません

2019年6月4日

この記事を書いた人

ベンゾー@元SEの社会保険労務士事務所職員

友人・知人がブラック企業でうつ病になったことを後悔 / 労働問題の専門家としてブラック企業からの脱出方法を発信中 /1番オススメの退職代行を調べるために、実際に職場を退職して確認 /月に10回以上、LINE@やTwitterで仕事の無料相談を受けています/ ブログのコンセプトは「ブラック企業で悩む人を法的に守る」「プロフィールはこちら

退職後に住民税の通知が届いた|手続き不要で損も得もしません

お疲れ様です。SEから労務のプロ(社会保険労務事務所職員)へ転職したベンゾー(@zangyoujigoku)です。

今回は「退職後の住民税」について紹介します。

今まで住民税って給料から天引きされていましたよね。

  • 仕事を辞めて給料が無くなったらどうやって納めるの?
  • 何か手続きは必要?
  • 損をしてしまうんじゃないか?

初めて退職を経験する方なら色んな疑問が出てきますよね。

今回、そんな疑問に労働問題の専門家として解説をしていきます。

結論を言うと、退職後の住民税について何かしらの手続きは不要です。その後の納め方には色々なパターンがありますが、いずれにしても損も得もしないようになっています。

 

この記事を読んでいただければ、退職後の不安要素のひとつである「住民税」について解決できます。

住民税の他、退職後に必要な手続きと、退職後のトラブルの対処法について「退職後の保険手続き・トラブル対処法を徹底解説|気持ちよく次へ進む方法」でまとめています。

初めて退職する方や、ブラック企業から退職する方は是非ご覧ください。

 

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住民税とは?

前年の所得から算出する税金

住民税は前年の所得から算出する税金です。

そんため、社会人1年目のように前年の所得が無い人は税金が発生しません。これを「非課税」と言います。

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現役SEの北田さん

僕はアルバイトで少し所得があったけど、住民税はかかるの?
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ベンゾー

少しの所得なら非課税だよ。ちょっとでも所得があれば住民税を納めるわけじゃないんだよ

 

6月から新年度スタート

住民税の天引きが始まるのはちょっと変わった時期で、毎年6月がスタートの月なんです。

キリよく1月とか4月からじゃないんですね。

だから普通の人は社会人2年目の6月から住民税の徴収が始まります。

 

サラリーマンは給料から天引き|特別徴収

普通のサラリーマンは給料から天引きされることが大半です。

会社は従業員の給料から住民税を天引きし、そのお金を行政に納めています。

つまり本人の代わりに納めにいってくれているとうわけですね。

このような納め方を「特別徴収」と呼びます。

 

自営業者は自分で納めに行く|普通徴収

自営業者は給料という概念が無いので、天引きにはなりません。

自分で銀行やコンビニに行って納める必要があるんですね。

このような納め方を「普通徴収」と呼びます。

 

退職後はどうやって納める?

自分で納める

退職後の住民税はどうやって納めるんでしょうか?

退職をして、しばらく就職しなかった場合給料がありませんよね。

そうなると当然給料から天引きという納め方ができません。

したがって自分で納めに行く必要があります。

 

会社を辞めてしばらくすると、市役所から通知書と納付書が届きます。

色々と細かい説明が書いてあり、要約すると「給料からの天引きができなくなったから、自分で納めてきてくれ」という内容になっているはずです。

その通知書と納付書を持って住民税を納めに行きましょう。

お住まいの市区町村によってはコンビニで納めることもできます。そうでない場合でも、銀行など金融機関で納められます。

わざわざ市役所まで行く必要はありません。

 

もししばらく就職する予定が無いなら、口座振替の申し込みをするのも良いですね。納めに行く手間を省略できます。

 

最後の給料から一括徴収する

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現役SEの北田さん

退職前の最後の給料が今度あるんだけど、住民税を一括徴収するって言われた。そんなことしていいの?
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ベンゾー

いいんです。1月から5月の間に退職した人については、住民税を一括徴収することって決まりになってるんだよ

退職を切り出したら住民税を一括徴収するって言われたけど、これって嫌がらせ?

いえいえ。これは勤め先がきちんと住民税のルールを守っているだけです。

 

というのも、1月から5月の間に退職をした人について、残っている住民税は一括徴収するというルールがあるんです。

従業員本人からしても、退職後に住民税を納めに行くという面倒なことをしなくて済むので、良い制度ですね。

 

退職後の手続きは会社が行う。本人は何もしなくてOK

退職をしたら住民税の納め方を変更する必要があります。今まで給料から天引きでしたが、これからは自分で納めに行くという変更です。

しかしこの手続きは会社側が行うものなので、本人が行う必要はありません。

 

どんなパターンになっても損はしない

「退職したら住民税の負担が大きくなった」という話をたまに聞きます。

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現役SEの北田さん

退職をしたら住民税の通知書と納付書が届いたんだけど、1回で3万円納めろって書いてあるんだが
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現役SEの北田さん

今まで給料から天引きされてたときは、毎月1万円だったのに。退職したら住民税って増えるの?
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ベンゾー

増えないし、減りもしないよ。それは分割の回数が減ったから、1回で納める金額が増えただけだよ。
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現役SEの北田さん

どういうこと?損してないってこと?
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ベンゾー

損してないから安心して。トータルは変わってないんだよ。

実は住民税は「給料から天引きするパターン」と、「自分で納めるパターン」とで納めるタイミングが違ってきます。

まず給料から天引きのパターンです。こちらは毎月天引きされていますよね。つまり年間で12回に分けて納めていることになります。

次に自分で納めるパターンです。こちらは基本的には年4回に分けて納めます。6、8、10、1月の4回に分けて納めることになっています。

 

あなたが今年納めるべき住民税の金額が12万円だとします。

すると給料からの天引きの場合は1万円×12回で納めることになります。

自分で納める場合なら3万円×4回で納めることになります。

 

つまり結局のところ納める金額が増えたり減ったりするわけじゃないんですね。

だからトータルの税額が変わるわけじゃないので、得も損もしないようになっています。

 

まとめ|退職後の住民税ってどうなるの?

  • 退職後の住民税は自分で納めに行く
  • 退職のタイミングによっては最後の給料で一括徴収する
  • 手続きはあるけど、会社が行うもので、本人がすることはない
  • 住民税の納め方によって損得はない

普段気にしていなければ住民税の仕組みなんてよくわからないですよね。

ましてや退職したときのことなんて知りませんよね。

繰り返しになりますが、会社から天引きする場合も、自分で納める場合も損をすることはないのでご安心ください。

 

住民税の他、退職後に必要な手続きと、退職後のトラブルの対処法について「退職後の保険手続き・トラブル対処法を徹底解説|気持ちよく次へ進む方法」でまとめています。

初めて退職する方や、ブラック企業から退職する方は是非ご覧ください。

この記事を書いた人

ベンゾー@元SEの社会保険労務士事務所職員

友人・知人がブラック企業でうつ病になったことを後悔 / 労働問題の専門家としてブラック企業からの脱出方法を発信中 /1番オススメの退職代行を調べるために、実際に職場を退職して確認 /月に10回以上、LINE@やTwitterで仕事の無料相談を受けています/ ブログのコンセプトは「ブラック企業で悩む人を法的に守る」「プロフィールはこちら

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