会社を長期休職しても収入を得られる制度を解説【傷病手当金】

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ベンゾー@元SEの社会保険労務士事務所職員

元SEで残業地獄を経験し退職 / 社会保険労務士事務所に転職 / 友人・知人がブラック企業でうつ病になったことを後悔 / 労働問題の専門家としてブラック企業からの脱出方法を発信中 / 退職代行利用経験1回 / 会社を労基に訴え経験2回/ 転職経験2回 / ブログのコンセプトは「ブラック企業で悩む人を法的に守る」「プロフィールはこちら

会社を長期休職しても収入を得られる制度を解説【傷病手当金】

お疲れ様です。2,3か月に1回は本業で傷病手当金の手続きを取っているベンゾー(@zangyoujigoku)です。

 

この記事では「ケガや病気で働けない(休職)ときに、収入を得る方法」を紹介します。

若い頃からハードな仕事を続けてきて、最近になって体に不調を覚えてきた。
病気やケガになることも多く、治るのも遅くなってきた。

体に無理のない仕事をするという選択肢もあるけど、この年ですぐに転職が決まるとは思えない。
かといって長期間仕事を休めば収入が無くなってしまう。

こんな方に知っていただきたいのが「傷病手当金」という制度。

 

傷病手当金を使うことで、最大1年半までなら仕事を休んでいても収入を得ることができます。

休んでいる内に体を治すも良し、無理のない職場への転職活動をするのも良し。

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ベンゾー

ハードな日常から少し距離を置き、将来のことをじっくりと考えてみませんか?

 

目次

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傷病手当金をざっくり解説|休職中に国からお金が貰える制度

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現役SEの北田さん

ちょっと待って。難しいことはわからないよ!
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ベンゾー

じゃあまずは「ここだけでも覚えといて!」ってことだけ解説しますね

 

プライベートのケガや病気で働けないときに給付可能

傷病手当金っていうのはざっくり言うと「プライベートのケガや病気で仕事を休んだ場合に給付される」って覚えておいてください。

大事なのは

  1. プライベートのケガや病気
  2. 仕事を休まなければならない

この2つです!

 

傷病手当の給付額|おおよそ給料の3分の2給付される

傷病手当金で給付される金額は、「標準報酬月額の3分の2」となっています。

わかりにくいですよね。

 

だいたい、毎月の給料(保険料や税金を引く前)の3分の2くらいと思ってください。

毎月の給料が

  • 基本給:25万円
  • 残業手当:5万円
  • 合計:30万円

くらいの方なら、1ヶ月休むことで20万円ほど貰えるということですね。

 

健康保険の加入が大前提

大前提として健康保険の加入が必要です。

だいたいの会社員であれば加入していると思いますが、健康保険への加入が必要になります。

 

協会けんぽの保険証

こういう青いカードを持っていることが前提なわけですね。

 

逆に国民健康保険の方は、残念ながら傷病手当金を貰うことができません。

大田区の保険証

こういう保険証の方ですね。(これは大田区の保険証です)

 

会社負担が無い制度だから、遠慮なく使ってOK

傷病手当金の話をすると、「会社に迷惑がかかるから・・・」という方がよくいます。

でも傷病手当金は会社に負担の無い制度です。

ですから遠慮なく使ってOKです。

 

少なくとも金銭的な意味で会社への迷惑はありません。

 

細かい解説|知らなくても良いけど、知っていれば得

ここからはちょっと難しい内容になります。

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ベンゾー

知らなくても大丈夫ですが、知っておくと「あのとき実は使えたのか!」ってならずに済みます。

 

インフルエンザでも受給可能

割と健康な方でもよくある病気が「インフルエンザ」じゃないでしょうか。

毎年流行がありますし、感染しやすい病気の代名詞的に思えます。

 

また、特徴的なのが感染すると「しばらくは休まないといけない」というルール。

土日を入れると1~2週間休むことになることが多いですよね。

この期間で傷病手当金を貰えば、そこそこのお小遣いになります。

 

最初の3日間(待期期間中)は有給休暇でもOK

傷病手当金を少し調べた方なら「待期期間」という存在を知っているかと思います。

「待期期間」というのは、休んでいても傷病手当金が貰えない期間のことで、これは最初の3日間と決まっています。

 

例えばケガや病気になって7日間休んだとします。

このとき最初の1~3日目は待期期間と呼びます。この期間は傷病手当金の当たらない期間です。

4日~7日目は欠勤しているなら傷病手当金を受給できる期間となります。

POINT

  • 1~3日目:待期期間で傷病手当金が出ない
  • 4日目以降:欠勤すれば傷病手当金が出る

 

このように4日目以降は欠勤することが傷病手当金を貰う条件になっています。

逆に言うと、4日目以降に有給休暇を使っていると、その分だけ傷病手当金が減ってしまいます。

だから「傷病手当金=有給休暇を使ったらダメ」と勘違いしてしまう人が多いんですが、1~3日目までであれば有給休暇を使っても問題ありません。

 

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ベンゾー

つまり1~3日目は有給休暇を使い、4日目以降は欠勤をするという使い方が1番お得という訳ですね。

 

同じ病気が再発した場合|ケースバイケース

傷病手当金で混乱しやすいのが、病気が再発したケースです。

僕は病気自体にはそんなに詳しくないですが、病気が再発したというケースはよく聞きます。特に「うつ病が再発した」というケースは、身の回りにも何人かいます。

 

こうした「再発」のときにも傷病手当金を受給できるのか?これは実はケースによって異なってきます。

結論だけを言うと、以下の通りです。

  • 最初の受給から1年半以内の再発:受給可能
  • 最初の受給から1年半以降の再発:受給不可
    ※「再発」ではなく「別の病気」と診断された場合は受給可能

 

傷病手当金の受給できる期間は最長で1年半と決まっています。

だから、1年半の間に同じ病気で休んだ場合は傷病手当金の受給対象になります。

しかし1年半以降に同じ病気で休んだ場合は、傷病手当金の受給できる期間からはみ出てしまうので、受給対象になれません。

ただし、違う病気と診断された場合は改めて受給できる期間が発生するので、受給可能となるわけです。

 

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現役SEの北田さん

同じ病気なのに違う病気と診断されるってどういうこと?
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ベンゾー

僕も病気に詳しいわけじゃないから、具体的な事例だけでしか解説できないけど、「インフルエンザ」はこのケースの代表的な事例だよ

「インフルエンザ」って毎年流行しますよね。運悪く毎年のように患ってしまう人もいると思います。

じゃあ1回インフルエンザで傷病手当金を貰った人が、別の年に流行したインフルエンザで傷病手当金を貰えないかというと、貰えるわけです。

これは「インフルエンザ」という同じ病気ではありますが、以前患ったインフルエンザとは違うインフルエンザと診断されるからですね。

 

というわけで原則としては

  • 最初の受給から1年半以内の再発:受給可能
  • 最初の受給から1年半以降の再発:受給不可

となりますが、「「再発」ではなく「別の病気」と診断された場合は受給可能」という例外もあるということになります。

 

判断が自分でできない場合、とりあえず申請してみることをオススメします。

ケースによって結論が異なるので、とりあえず申請をして病院や行政に判断をゆだねるのが良いですね。

 

退職後も受給するには|いくつか条件があります

傷病手当金のことを知っていても、意外に知らないのが「退職後も受給できる」という話です。

これは別に裏技でもなんでもなく正当な権利ですが、知らないと受給できないので要注意です。

 

退職後も傷病手当金を受給するには、通常の傷病手当金を受給する要件に加えて以下の2点が必要となります。

  1. 退職日までに1年以上健康保険に加入していること
  2.  退職日の時点で傷病手当金を受給できていること

 

特に注意が必要なのが「2.退職日の時点で傷病手当金を受給できていること」です。

落とし穴みたいな要件なんですが、退職日に出勤をしていると退職後の傷病手当金を受給することができません。

 

例えば以下のようなケースです。

ハードワークな肉体労働の現職をずっと続けていたが、2月上旬にプライベートでのスポーツ中に足を骨折してしまい、仕事を休まなければならなくなった。

病院では5月末頃までは自宅療養(就労不能)をするように言われてしまった。

以前から年齢的にもハードワークな現職では体に限界があると感じていたため、この機会に軽作業の仕事に転職をしようと思い、3月31日で退職をすることに決めた。

幸い5月末までは傷病手当金を受給できるので、その間に転職先を見つけてしまおうと計画。

現職には長年お世話になったことへの挨拶と、突然の退職になったので引き継ぎを兼ねて最終日の3月31日だけは出勤をすることにした。

 

まとめると以下のような話です。

  • 2月上旬から傷病手当金を受給開始
  • ケガの状態的に5月末頃までは受給可能
  • 3月31日付けで退職
  • 最終日(3月31日)だけ出勤をした

 

この場合、最終日(3月31日)だけ出勤をしたことにより、「2.退職日の時点で傷病手当金を受給できていること」の要件を満たさなくなるので、退職日以降の傷病手当金は受給できなくなります。

良かれと思って最終日に出勤をしたことが、結果的に5月末まで貰えるはずだった傷病手当金の受給ができなくなるという結論になってしまうわけですね。

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ベンゾー

今のは例え話ですが、ありえない事例では無いですよね。よく注意をしておいてください。

 

早く振り込んでもらう申請のタイミング|申請期間を給料締め日と合わせるのがベスト

病気やケガの具合が良くないと、傷病手当金を数か月間受給することになることも珍しくありません。

このとき多くの方が、なるべく早く受給したいと言います。会社からの給料が出ない期間なので、当然と言えば当然ですね。

 

しかし、傷病手当金の申請方法によっては実際にお金が振り込まれるのが遅れてしまうケースがあります。

そうならないために注意したいのが「申請期間」です。

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ベンゾー

結論を言うと、申請期間を給料締め日と合わせるのがベストです。

結論だけ覚えておいてもOKです!

もっと詳しく知りたい方だけは以下の解説も読んでみてください。

 

傷病手当金は申請期間の間に給料が出ていれば、その分だけ受給金額を減らされてしまいます。

そのため、申請書には申請期間の給料の金額を書く欄があります。

仮に申請期間中ずっと休む予定であったとしても、それが本当に確定するのは給料の締め日ですよね。

だから申請期間と給料の締め日を合わせておくことで、休んでいることが確定する日と申請期間を合わせることができるんです。

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現役SEの北田さん

いや、ぶっちゃけよくわからないんだが。。。
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ベンゾー

もう少しわかりやすくするために、申請期間と給料の締め日を合わせなかった場合の話をします。

例えば給料の締め日が毎月20日の会社で、申請期間を1月23日までとしたとします。

すると、1月21日~23日までの出勤状況やそれに対する給料の金額が確定するのは2月20日ですよね。

だから、申請期間を1月23日までとしても、実際に申請できるのは2月20日以降になるんです。

申請できるのが2月20日以降ということは、傷病手当金が振り込まれるのは2月20日以降ですよね。

申請期間として設定した1月23日から1ヶ月ほど遅れて振り込まれることになってしまうんです。

 

もしこれが申請期間を1月20日までとしていた場合、1月20日以降に申請できます。

だから傷病手当金の振り込みも1月20日以降となるので、申請期間を1月23日とした場合よりも1ヶ月ほど早く振り込んでもらえるわけですね。

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ベンゾー

ここまで解説しましたが、貰う側の人がここまで詳しく知っておく必要はありません。最初に言ったように、申請期間を給料締め日と合わせるのがベストって結論だけを知っておけば十分です。

 

もっと細かい解説|知らなくてもOK

もはや知らなくても良いようなことですが、知りたい方もいるようなので解説します。

気になる部分だけ見てもらえれば十分です

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ベンゾー

ぶっちゃけ知らなくても問題ないので、説明もある程度省略していきます。

 

傷病手当中の保険料|免除されない

傷病手当金を受給している間、健康保険料や厚生年金は免除となりません。

給料が発生していませんが、保険料は天引きされ続けます。

したがって、どこかのタイミングで会社に保険料を支払う必要があります。

 

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ベンゾー

なぜこのような疑問が出るかというと、恐らく「出産時の保険料が免除になること」と混ざっているんだと思います。

出産時にも傷病手当金と似たような制度として、「出産手当金」というものがあります。

この出産手当金の対象となる期間中は、保険料が免除されるようになっております。

 

だから「傷病手当金の対象期間中も免除されるんだっけ?」という疑問が出てくるんでしょうね。

残念ながら傷病手当金の期間中は免除されません。

 

傷病手当中の賞与(ボーナス)|貰っても問題ない

傷病手当金を受給している間に給料が発生すると、その分傷病手当金が減額されてしまいます。

この話があるので、「じゃあ賞与(ボーナス)を貰ったらその分減るのかな?」という疑問があるんだと思います。

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ベンゾー

結論を言うと、賞与(ボーナス)を貰っても傷病手当金は変わりません。

 

ただ、一応注意事項として「年に4回以上貰う賞与(ボーナス)」の場合は影響があります。

これは傷病手当金の話というより、賞与(ボーナス)のルールの話になってきます。

まあ賞与(ボーナス)を年間で4回以上出している会社ってなかなか見ません。というか僕は100社以上の会社と仕事をしていますが、見たことがありません。

 

大多数の会社員は心配するようなことが無いと思うので、「ボーナスは傷病手当金に関係してこない」と思っていただいて結構です。

 

パートでも貰える?|健康保険に加入してれば可能

こうした制度の話になると、「正社員だけなのでは?パートは無いのでは?」という質問がよく出てきます。

少なくとも、傷病手当金に関してはパートかどうかは関係ありません。

健康保険に加入しているかどうかが重要です。

 

自分の勤めている会社で↓のような保険証を発行して貰っている場合は傷病手当金を貰うことができます。

中央上部に「本人(被保険者)」と記載されているのが特徴です。

協会けんぽの保険証

まれに正社員であっても、上記のような保険証を持っていないケースもあります。

この場合は正社員であっても傷病手当金を貰うことができません。

 

一部大企業の会社員では独自の「健康保険組合」に加入しているケースがあります。

この場合も受給できますが、制度は組合ごとに変わってきますので、詳細はここでは解説できません。

会社や組合に確認を取ることをオススメします。

 

傷病手当中の有給休暇|手当金が減額になる

傷病手当金を受給している期間中に有給休暇を使った場合どうなるのか?

答えは「有給休暇で貰った給料の分だけ、傷病手当金が減ってしまう」です。

 

とはいえ、有給休暇で貰える給料の方が傷病手当金よりも高額です。

だから金額のことだけを考えるなら、有給休暇を使った方がお得です。

ただし、「有給休暇を他で使う予定があって、今使うのはもったいない」と考えるなら有給休暇を使わない方がお得ですね。

 

どちらが良いかは人によって異なります。

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ベンゾー

もし僕だったら有給休暇を使わずに傷病手当金を貰いますね。他で有給休暇を使えるあてがありますので。

 

傷病手当金は収入に数える?|非課税なので確定申告不要

確定申告の時期や年末調整の時期になると、年内中にもらった傷病手当金のことを気にされる方が出てきます。

結論を言うと、傷病手当金は非課税なので確定申告や年末調整における収入に考える必要はありません。

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ベンゾー

似たような制度で、出産手当金や育児休業給付金というものもありますが、基本的に国から給付されるお金は非課税だと思って良いです。

 

傷病手当に診断書は必要?|不要です

傷病手当金を受給するのに診断書を持ってこられる人がたまにいます。

少なくとも傷病手当金の手続きに診断書は必要ありません。

 

傷病手当金の申請をする際は、申請書自体に病院の先生が証明する欄が設けられています。そこに直接先生が記入をすることになっているので、別途診断書を付ける必要は無いんです。

たまに、診断書があるから申請書自体にある証明欄を省略して良いかと聞かれることがありますが、これもダメです。

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ベンゾー

あくまでも傷病手当金の申請書に証明欄への記入が必要で、別の何かで代用することはできません。

 

傷病手当金に限って言えばこれで終わりですが、会社によっては長期間の休職を認めるために診断書を出して欲しいというケースがあります。

これは傷病手当金を申請するために使うのではなく、会社側がどういう理由で休職したのかを知りたいだけです。

だから「傷病手当金では診断書がいらないんだから、会社に診断書を提出する必要はないんだ!!」って反発をするのは何か違います。

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ベンゾー

何か特別な事情が無い限りは素直に従っておくことをオススメします。

 

扶養家族も貰える?|貰えません

たまに本人ではなく奥さんがケガや病気にかかったから傷病手当金を貰えないかという相談があります。

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ベンゾー

残念ながら傷病手当金が貰えるのは、実際に保険料を払っている本人だけです。専門的な用語で言うと「被保険者」だけです。

 

たしかに扶養している奥さんや子供も、似たような保険証を持っているので、傷病手当金が貰えるかもという気持ちは分かります。

でも傷病手当金が貰えるのは、実際に会社で保険料の天引きが行われている本人(被保険者)だけです。

 

切迫早産などで早めに入院した場合は傷病手当金+出産手当金

たまに相談があるんですが、出産を控えた方が何かしらの事情で本来の予定よりも早く病院へかかることがあります。

具体的な病名(ケガになるのかな?)を言うと「切迫早産(せっぱくそうざん)」と言うみたいです。

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ベンゾー

こういう場合、傷病手当金+出産手当金の両方を受給することが可能になります。

 

出産を控えている方ならご存知かもしれませんが、産前産後の期間(出産6週前~産後8週間)中は「出産手当金」というものを受給できます。

これが傷病手当金と似たような制度なんですが、特徴としては法令で貰える期間が産前産後の期間(出産6週前~産後8週間)と決まっていること。

だから出産6週前よりも早く入院していたとしても、出産手当金を多く貰うことはできません。

 

ただ、最初に書いたように「切迫早産」などで早めに入院を要するケースもあります。

この場合、出産手当金を貰えない期間は傷病手当金を貰うことができます。

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ベンゾー

だから傷病手当金+出産手当金の両方を受給することが可能になるんですね。

 

なお厳密に言うと、出産手当金を貰える期間でも傷病手当金を貰った方がお得になるケースがあります。

この場合、行政側の計算によってお得になる方で給付してもらえます。だから心配する必要はありません。

 

 

労災との違い|傷病の原因・医療費・給付額・会社の負担

傷病手当金と似たような制度で労災(休業給付)があります。

どちらもケガや病気で仕事ができなくなった場合に、給料を補填するような制度という意味では同じです。

 

じゃあこれらの違いは何かというと、主なものは以下の通りです。

  1. 傷病の原因
  2. 医療費の負担
  3. 給付額
  4. 会社の負担

まず1番大きいのが傷病の原因です。

原因がプライベートにある場合は傷病手当金になりますし、業務中の傷病であれば労災になります。(微妙なラインのものもあるので、一概には言えませんが)

 

そして傷病手当金の場合、病院で支払うお金は本人が負担します。

対して労災の場合は労災保険から支払われるので、本人の負担は0円です。

 

仕事ができない間の給付額は、傷病手当金が約3分の2であるのに対し、労災は約8割となります。

単位を揃えるなら、傷病手当金が3分の2で、労災は5分の4ですね。

労災の方が少し多いです。

 

最後に会社の負担ですが、少なくとも金銭面だけを言うと傷病手当金は0円です。会社の負担はありません。

対して労災の場合、微妙なところですが会社に負担があります。

本当に細かい話になってきてしまうので超省略しますが、会社が支払っている毎年の労災保険料が少しだけ上がる可能性があります。

POINT

  1. 傷病の原因
    ⇒プライベートか業務中か
  2. 医療費の負担
    ⇒傷病手当は本人負担あり、労災は本人負担なし
  3. 給付額
    ⇒傷病手当は約3分の2、労災は約8割
  4. 会社の負担
    ⇒金銭面では労災は少しだけある

 

手続きの流れ

最後に実際にプライベートでケガをした場合の、傷病手当金を貰うまでの流れを解説します。

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ベンゾー

基本的に申請作業を本人が行うことはないので、会社への報告や協力程度と思ってください。

 

まずは会社に連絡

まずケガや病気で会社を休むことになったら、会社に連絡をします。

会社の誰に連絡をすれば良いのかわからなければ、とりあえず上司で良いでしょう。

 

1ページ目の本人署名欄と口座情報を記入

会社に連絡をし、傷病手当金の対象になると思われる場合は、傷病手当金の申請書を貰うことになります。

申請書は4枚つづりになっており、本人が記載するのは1ページ目と4ページ目です。(たまに2ページ目)を書くこともありますが。

 

まず1ページ目では署名と捺印、傷病手当金の振込先口座の情報を記入します。

記入が終わったら会社に提出しましょう。

 

4ページ目を病院へ提出し、医師の証明を貰う

4ページ目は病院の先生(医師)の証明を記入するページになっています。

これは主治医や病院の窓口に提出をします。

後日、証明を記載した状態で貰えるので、会社に提出しましょう。

 

あとは会社から申請

残りは会社側の方で記入することが多いです。

本人が用意する1ページ目と4ページ目と合わせて、会社側でそのまま申請をすることになります。

 

傷病手当金の申請から約2週間で振り込まれる

特段問題が無ければ、申請から約2週間ほどで振り込まれることが多いです。

 

サイトによっては「振り込みまで1ヶ月かかる」と記載していることもありますが、あくまでサイトを書いた人の実体験であり、必ず1ヶ月かかるわけではありません。

 

たしかに、過去何十回と行ってきた手続きの中では、1ヶ月近くかかったものもあります。

たまたま行政が忙しい時期と重なっていたり、何かしらの確認事項があったりすると、時間がかかることもありますね。

 

ただ、基本的に人間が見て判断をするものなので、わかりやすい申請内容ならすぐに終わりますし、わかりにくいものなら時間がかかるだけです。

行政の方もなるべく急いで手続きをしてくれるので、なんの理由も無く1ヶ月も放置されるようなことはありません。

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ベンゾー

実際に僕がやっている手続きでは、2週間以内に振り込まれているケースが大半ですね。

 

会社の人も知らない場合があるので要注意

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ベンゾー

会社員の方なら基本的に総務課の方が手続きをすることになると思いますが、総務課の方も全部を知っているわけではありません。
  • 退職後も傷病手当金を貰えるということ
  • 退職後も貰うための条件
  • 有給休暇が給付金に影響する期間
  • 有給休暇が給付金に影響しない期間
  • 手続きの流れ

色々知らないといけないことがあるので、全部を総務課の方に丸投げで終わらせないようにした方が良いです。

 

当事者として最低限知っておいた方が良いこともありますし、お得に制度を使うために気を付けることもあります。

会社の人と協力をして、お得に制度を利用していってください。

もし、不明なことがあって誰かに相談したい場合は僕も相談に乗ります。

 

最大で1年半貰えるので、じっくり休んで将来を考える

先に説明をしたように傷病手当金はプライベートのケガや病気で仕事を休んだ場合の制度です。

しかしケガや病気の直接の原因がプライベートであっても、根本的には仕事が原因であることも往々にしてあります。

 

例えばプライベートでスポーツをしていてケガをしたとしても、ずっと仕事で寝不足が続いていたためにウトウトしてしまったことが原因ということもあり得ます。

 

 

傷病手当金は就労できない間の金銭的扶助を目的にした制度ですが、じっくり休んで将来を考える良い機会にもなります。

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ベンゾー

もし、今回のケガや病気の根本の原因が、仕事にあると思うのなら、2回目3回目とケガや病気になる前に仕事を変えることも1つの手段です。

 

今はまだ若いので少し仕事を休むだけで済んでいるかもしれませんが、これから何十年も働いていく上では、休むだけでは済まない可能性も出てきます。

実際にうつ病を長期間患って、休職では済まずに退職してしまった知人・友人も何人かいます。

僕もハードワークをしていた頃は、このままだといつか必ず死ぬと思ったことがあります。

そんなこともあって現在は転職していますが、とても人間らしい生活を送れています。

 

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ベンゾー

とりかえしのつく内に、将来のことを良く考えておくことをオススメします。

 

まとめ|会社を長期休職しても収入を得られる制度を解説【傷病手当金】

  • 最低限知っておいて欲しいことプライベートのケガや病気で受給可能
  • 給料の3分の2を給付してもらえる
  • 健康保険に加入していること
  • 会社負担0円なので遠慮はいらない

 

  • 知っておくと得することインフルエンザでも受給可能
  • 最初の3日間は有給休暇もOK
  • 再発の場合はケースによる
  • 退職後も受給するには条件がある
  • 早く振り込んでもらいたいなら申請期間と給料締め日を合わせる

 

「傷病手当金」の制度について解説をしてみました。

ずっと健康に生活をしていた会社員なら知らない人もいると思いますが、知らないと貰えない制度になっている上に金額もまあまあ大きいです。

収入を気にせずにゆっくり療養し、将来のことを考える良い機会にしてみることをオススメします。

 

難しい制度なので、よくわからないこともあると思います。

会社の方や行政に聞いてみるのが良いですが、ハードルが高くてなかなか相談できないという方なら、僕も相談に乗ります。

詳しくは「仕事の悩み。無料相談を始めました!【LINE@・TwitterのDM】」をご覧ください。

 

この記事を書いた人

ベンゾー@元SEの社会保険労務士事務所職員

元SEで残業地獄を経験し退職 / 社会保険労務士事務所に転職 / 友人・知人がブラック企業でうつ病になったことを後悔 / 労働問題の専門家としてブラック企業からの脱出方法を発信中 / 退職代行利用経験1回 / 会社を労基に訴え経験2回/ 転職経験2回 / ブログのコンセプトは「ブラック企業で悩む人を法的に守る」「プロフィールはこちら

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