辞めた会社が離職票を送ってこない!最短で対処できる3つの方法
お疲れ様です。本業では離職票の申請をする側であるベンゾー(@zangyoujigoku)です。
この記事では「会社が離職票を送ってこない」場合の3つの対処方法を解説します。
こんな方にピッタリの内容になっています。
- 会社とケンカ別れをして退職した
- 退職から2週間経ってるけど離職票が送られてこない
- 会社に連絡をするのは嫌
「会社とケンカ別れみたいにして辞めたら、離職票を送ってこなかった」なんてことありませんか?
この記事を読んでいる方ならご存知と思いますが、離職票というのはお金に関わる非常に大事な書類です。普通は退職してから早ければ1週間。遅くても2週間以内には自宅へ郵送するもんです。
実際、僕が手続きをするときは退職日の翌々日には郵便で発送しているケースが大半です。
そんな大事な書類なのに「嫌がらせをしてやろう!」と思って送ってこない会社がいるんですよね。
もしも運悪くそんな会社に当たってしまった場合、どうすれば離職票を手に入れることができると思いますか?
会社に連絡をすれば解決するかもしれませんが、こんな嫌がらせをする会社に連絡をするのって嫌じゃないですか?
先に結論を言うと「行政の力」を上手く使えば、こんな会社を相手にすることなく離職票を手に入れることができます。
この記事では、会社の嫌がらせの相手をせずに、状況に応じた「最短で離職票を受け取る方法」を解説します。
離職票問題の他、ブラック企業を退職後のトラブルの対処法と、退職後に必要な手続きについて「退職後の保険手続き・トラブル対処法を徹底解説|気持ちよく次へ進む方法」でまとめています。
初めて退職する方や、ブラック企業から退職する方は是非ご覧ください。
まずはハローワークに電話|伝えるべき6点の内容
早速行政の力を借ります。まずはハローワークに電話をしましょう。
電話をするハローワークは、「会社の住所の管轄のハローワーク」です。自宅の住所の管轄ではないので気を付けてください。
会社住所の管轄がわからない場合は「市町村名 管轄 ハローワーク」でググれば出てきます。
※ややこしいですが、最終的に離職票を提出するのは自宅の住所の管轄ハローワークです。
電話する内容は以下の通り。
- 会社が離職票を送ってこない
- 会社が手続きをしているか不明
- 手続きをしているのなら「再発行申請」をしたい
- 手続きをしていないのなら、会社に「指導」して欲しい
- 基本手当の「仮手続き」をして欲しい
- ハローワークに行くとき、持っていけば良い物を教えて欲しい
以上6点について電話で聞いてください。
おそらく「一度ハローワークに来てください」と言われるので、ハローワークに行きましょう。そのとき⑥で聞いた持ち物を忘れないように。
①~②はそのまんま伝えるだけなので解説は省略します。
③~⑤を以下で解説していきます。
「離職票再交付申請書」を提出|最短で発行できる方法
まず始めに行うのは「離職票再交付申請書」の提出です。
これは
- すでに会社が離職票の手続きをしている
- でも会社が本人の自宅へ送っていない
という場合に、ハローワークから直接発行をしてもらう方法です。
この方法なら会社を経由せずに、離職票が手に入ります。
「離職票再交付申請書」はハローワークに置いてあるので、その場で記入して提出すればOKです。書き方も職員の人に教えてもらえます。
上手くいけば、これだけでOKです。その場ですぐに離職票を貰えます。
ただし、この方法には1つデメリットがあります。それは「会社がそもそも離職票の手続きをしていない場合はダメ」ということです。
会社が離職票の手続きをしていない場合の対処方法は次で解説していきます。
※会社が手続きをしていないかどうかは、ハローワークに行って聞けば教えてくれます。
ハローワークから会社に指導をしてもらう|数日かかる方法
離職票再交付申請書で上手くいかないということは、「会社がそもそも離職票の手続きをしていない」ということです。
これは法律違反です。
会社は従業員から「離職票はいらない」と言われない限り、手続きをしなければなりません。
だからハローワークの職員から指導をしてもらいましょう。「指導」と言っても要するに電話で連絡をしてもらうだけですが、行政から直接の連絡って結構効果があるんですよ。
普通はここまでやればどんな会社でも手続きをします。
僕が務めていた会社の経営者は「めちゃくちゃ器のちっちゃい人」でしたが、さすがに行政から連絡が来た後は手続きをしていました。
ただ、この場合はその場ですぐに離職票が手に入るわけではありません。行政から連絡の後に会社が手続きをすることになるので、早くても数日はかかります。
基本手当(失業保険)に関しては、この数日すらもったいないことがあり得ます。そこで、この数日を何とかする方法を次で解説します。
仮手続きをしてもらう|離職票無しでの基本手当の手続き
仮手続きというのは、離職票無しの状態で基本手当(失業保険)の手続きをすることです。
本来離職票が無いとできない基本手当(失業保険)の手続きなんですが、何らかの事情(会社が送ってこないとか)で離職票が手元にない場合に「仮」で手続きをさせてもらえることがあります。
これは管轄のハローワークの方針次第なので、日本全国どこのハローワークでも可能というわけではありません。
ダメ元で「基本手当(失業保険)の仮手続きってできませんか?」って聞いておくべきです。
離職票はいつもらえるもの?実際に頂いた質問の回答
TwitterやLINE@で「離職票がいつもらえるのか?会社からなかなか送られてこない」という質問をよく頂きます。
簡単な質問なので、こちらに回答を書いておくことにしました。
退職後1週間、遅くとも2週間以内に自宅へ郵送される
まず、結論を言うと離職票が貰えるのは退職後になります。
目安として普通は退職してから早ければ1週間。遅くても2週間以内には自宅へ郵送するもんです。
僕自身、本業では離職票を退職者に郵送する立場ですが、だいたい退職日の翌々日には郵送手配しています。
給料日前に辞めた場合は遅くなる?未計算で出すので関係ありません
辞めた会社から「最後の給料日がまだ先だから、離職票が発行できないよ」と言われる方が多いようです。
これは会社側が何か勘違いをしています。実際は給料日や給料の締日まで待つようなことは必要ありません。
実務的には退職日の翌日から手続きが可能です。これは給料の締日や給料日前に辞めた場合でも例外はありません。
例えば退職届に書いた退職日が1月20日だとすれば、1月21日から手続きをすることになります。仮に給料の締日が1月末で、給料日が2月10日だとしても関係ありません。
じゃあなんで「最後の給料日がまだ先だから、離職票が発行できないよ」という会社がいるのか。
結論はただの「勘違い」ですが、勘違いをする理由は離職票に給料の金額を書くためと思われます。
見たことがある方ならご存知と思いますが、離職票は半年分ほどの給料を記載する書類です。
だから最後に支払う給料の金額が確定するまでは、離職票を書くことができない。という勘違いをしていると思われます。
実は最後の給料は「未計算」として提出することができます。
というか「未計算」で提出することが大半です。給料が確定するまで待っていたら、手配が遅くなりますからね。
まとめ|再交付かハローワークに相談でOK
- まずハローワークに電話
- 離職票再交付申請書で再発行してもらう
- できない場合はハローワークから指導してもらう
- 数日がもったいない場合には仮手続きも
離職票を会社が送ってこない場合の対処方法について解説しました。
僕自身、ハローワークから指導してもらうところまではやったことがあります。さすがの会社も指導が入ったらちゃんと手続きをしていました。指導も無視したら罰金とかあり得ますからね。
離職票を送らないっていうのは、会社にとってメリットが無いどころかデメリットしかありません。それなのにちゃんとやらないという会社は非常に「器のちっちゃい会社」です。
基本手当(失業保険)で貰える金額については「失業保険|転職先を決める前に退職しちゃった人が読むべきお金の話」で解説をしています。自分がいくらくらい貰えるのか知っておきたい方は、一度ご覧ください。
この記事を読んでいるということは、おそらく会社を辞めた後なんだろうと思いますが、その選択は絶対正しい選択です。
離職票なんてすぐに送ってくるのが当然なんです。それをわけのわからん理由で送ってこない会社なんて、仮に長く勤めていても良いことなんて1つも無いです。
そんな会社にあなたの大事な時間やスキルを提供するのは、非常にもったいないことです。
クソみたいな会社を辞めたことで時間ができたと思います。その時間を使ってもっと良い転職先探してみてください。すぐにもっと良い会社が見つかるはずです。
なお、「ブラック企業には二度と入りたくない!」という方はブラック企業の少ない転職サイトランキングをご利用ください。
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離職票問題の他、ブラック企業を退職後のトラブルの対処法と、退職後に必要な手続きについて「退職後の保険手続き・トラブル対処法を徹底解説|気持ちよく次へ進む方法」でまとめています。
初めて退職する方や、ブラック企業から退職する方は是非ご覧ください。