SEの残業時間を減らした3つの方法|正攻法と裏技
お疲れ様です。SEから労務のプロ(社会保険労務事務所職員)へ転職したベンゾー(@zangyoujigoku)です。
この記事では残業時間の長いSEに向けた、具体的な改善方法を紹介します。
正攻法|3ステップで残業を100時間減らした方法
まずは正攻法として実際に残業を減らした方法を紹介します。
- まずは残業を減らす方法をするための時間を作る
- 残業を減らす方法の準備をする
- 残業を減らす方法を実行する
という3ステップに分けて紹介しますね。
やらなきゃいけない仕事の優先順位を下げる
残業時間を減らすには、なにかしら工夫をしなければいけません。
例えば・・・
- 業務効率を上げるための機材の投入
- 新しい仕事の方法を検討
- 顧客へ理解を求める行為
色々な方法がありますが、いずれにしても「何かをやる」時間が必要ですよね。
そのためにやらなきゃいけない仕事の優先順位を下げました
日常業務が多い人にありがちなのが、簡単な改善がいつまで経ってもできないということ。
簡単な改善というのは・・・
- 資料を作れば、次回からは後輩にやってもらえること
- エクセルとかでツールを作れば、次回からは自動でできること
- 顧客と相談すれば、次回からもっと楽な方法でできること
といったことですね。
こういった改善をできない理由に「日常業務が忙しいから」という言い訳を使えちゃうんですね。
だから思い切って日常業務の優先順位を下げてください。
そして、残業を減らすための工夫の優先順位を上げてみましょう。
次は具体的な工夫の方法を書いていきます。
頭の中を整理|仕事のマニュアルを作る
日常業務の優先順位を下げることで、時間を作ることができましたね。
ここからは具体的な工夫の方法を書いていきます。
面倒だと思いますが、できる限り全部の仕事のマニュアルを作りましょう。そのマニュアルを見れば、誰でも仕事のやり方がわかるくらいに細かく書く方が良いですね。
SEには色んな仕事がありますよね。
- 製造作業
- 導入作業
- 保守作業
- 顧客の問い合わせ対応
できるだけ色んな仕事のマニュアルを作っておきましょう。
このとき文章だけで終わらせるのではなく、パソコンのスクリーンショットなどで画像を使って分かりやすくすると良いですね。
繰り返しますが、自分だけがわかるようなマニュアルではなく、他人が見てもわかるマニュアルを目指しましょう。
コツは・・・
- 文章を並べるよりも、画面と注釈中心にする
- 「〇〇だったら××にする。違ったら△△にする」という条件分岐は少なくする
- 「このくらい書かなくてもわかるだろう」という考えはやめる
の3点です。
次は作ったマニュアルの使い道を紹介します。
仕事の分散化|後輩・同僚にマニュアルを使ってもらう
仕事のマニュアルができたらそれを同僚や後輩にも使ってもらいましょう。
たいていの会社には、残業の多い人と少ない人がいます。まんべんなく多い人ばかりという会社でも、時期によっては多い部署・少ない部署がありますよね。
例えばあなたが忙しい時期が夏頃であれば、夏に余裕のある部署の人に仕事を振ってみましょう。
あるいはまだ仕事が少ない後輩に振るのも良いですね。
このとき、「自分ならできるけど他の人にはできない」という仕事がありますよね。
そんな仕事をやってもらうために、マニュアルを使ってもらうんです。
ここまですれば残業時間を減らすことができます。
実際、僕はこの方法を使って自分がいたグループの仕事を、他の暇な部署に投げまくっていました。
結果的に最大で月間100時間近く残業を減らせました。
ここまでのやり方はいわゆる正攻法です。次は裏技的な方法を書いていきます。
裏技|正攻法で残業を減らせなかったSEのための方法
正攻法を使っても残業を減らせない場合もあります。そんな場合に試す価値のある裏技(実際に僕がやったもの)を2つご紹介します。
裏技というだけあってリスクのある方法です。十分に考えてから試してみましょう。
裏技1|上司に相談をして残業を減らしてもらう
上で書いた正攻法を使って100時間近く残業時間を減らした僕ですが、まだまだ数十時間の残業が発生していました。
そこで今度は裏技的な方法に挑戦してみました。
ズバリ裏技的な方法は「上司に相談をする」です。
どうしても残業を減らしたかった僕は、思い切って上司に相談をしてみました。
単刀直入に「残業時間を減らしてもらえませんか?」と。
びっくりしたのは、思っていたよりもあっさりと認められたということ。翌月は残業時間が30時間になりました。
なんでこんなにあっさりと認められたのか?
当時は残業を減らすことしか考えてなかったので分かっていませんでしたが、労務のプロとなった今ではわかります。
会社からすれば、会社に残ってくれるなら多少の要望は受け入れた方が得なんです。
というのも、その当時の僕は4年目の社員。ある程度難しい仕事もできるようになっており、後輩を指導することもできる社歴です。
そのレベルまでいった社員から「残業時間を減らしてもらえませんか?」とお願いされ、それを断ったらどうなるか。
おそらく断られた社員は退職しますね。
4年かけて育てた社員が辞めるくらいなら、残業時間を減らすことくらいのお願いは受け入れた方がお得なんですよね。
ただ、裏技というだけあってリスクもあります。
それは「損得勘定を抜きにしてこの手のお願いは却下する上司もいる」ということ。
頭の中では、「残業時間を減らしてでも会社に残ってくれた方が得である」とわかっていても、いろんな事情で受け入れられないケースがあります。
例えば・・・
- 他の社員に示しがつかないから
- 上司がさらに上の上司を説得できないから
- 業務量的に残業を減らせないから
といったケース。
しかもこの場合、もしかすると査定に響いたりして今後のボーナスや昇給が悪くなることも考えられます。
そうなると、残業は減らないし査定も悪くなるという踏んだり蹴ったり状態になります。
ここまで理解した上で上司に相談をしてみましょう。
ちょっと裏技的なものでしたが、次はさらに裏技的な方法を書きます。
裏技2|残業の少ない業種に転職をした
元も子もないと思われるかもしれませんが、最終手段の「転職」をしました。それも「異業種への転職」です。
残業の少ない職種に転職をしたため、ほぼ0時間です。トラブルと繁忙期が重なったりして、どうしても忙しいときは30時間くらい残業しています。
実はSEの経験って他の業種でもめちゃくちゃ使えるんです。
僕は労務のプロとして、今まで100社以上見てきました。それで分かったんですが、ある程度の規模の会社でもIT企業じゃなかったらパソコンを使える人って少ないんです。
元SEの僕の目から見て、この人は「十分パソコン使えてるな」って思えるのは100人に1人くらい。つまり1%です。
その1%の人でも、できるのは保守的なことが中心。エクセルのマクロやbatなんかで簡単な開発もできるという人になると、もっと少ないです。
現役SEの方からすると考えられないかもしれませんが、20~30代の若い人であっても、パソコンを満足に使える人ってめちゃくちゃ少ないんです。
NumLockとか知らない人も多いです。エクセルの簡単な関数も使えませんし、当然マクロなんて知らないレベルです。
SEなら1時間で終わるような作業を、1日かけてやってるなんてことも多々あります。
そんな中で元SEの人が応募してきたら、会社からするとラッキーなんですよね。
だからSEを経験したということは、異業種の転職にものすごい有利に働くんです。
IT企業やSEという業種・職種にこだわりが少ないのであれば、別業界への転職というのも1つの方法としてオススメです。
「何もわからない方向け|失敗しない転職活動のやり方を9個のステップで解説」にて僕自身がSEから労働問題の専門家に転職した方法を紹介しています。
「もう二度とブラック企業で働きたくない!」そんな方のために「ブラック企業の少ない転職サイトランキング」を作りました!
本業で100社以上の企業の労働実態を見てきた僕が、実際に掲載されている求人票を1社ずつ見ていき、ブラック企業の少なかった転職サイトをランキング形式で紹介しています。
転職を検討している方は是非ご利用ください。
まとめ|SEの残業を減らす正攻法と裏技
- 正攻法|マニュアルで仕事の分散化
- 裏技1|上司に相談をして残業を減らしてもらう
- 裏技2|異業種に転職してみる
以上3つの方法をご紹介しました。
いずれの方法も僕自身が実際に行った方法で、結果的に残業が減ったものになっています。
だからといって他の人でも絶対に結果が出る方法とは言えません。
でも「残業が減ればいいのにな~」って思いながら目の前の仕事をやってるだけでは、一生残業は減りません。むしろ増えるかもしれません。
正攻法でも裏技でも良いので、せっかくここまで読んでいただいたのならチャレンジしてみましょう!