親族経営のブラック企業は辞めるべき?相談と回答を紹介します

2020年2月16日

この記事を書いた人

ベンゾー@元SEの社会保険労務士事務所職員

元SEで残業地獄を経験し退職 / 社会保険労務士事務所に転職 / 友人・知人がブラック企業でうつ病になったことを後悔 / 労働問題の専門家としてブラック企業からの脱出方法を発信中 / 退職代行利用経験1回 / 会社を労基に訴え経験2回/ 転職経験2回 / ブログのコンセプトは「ブラック企業で悩む人を法的に守る」「プロフィールはこちら

親族経営のブラック企業は辞めるべき?相談と回答を紹介します

お疲れ様です。TwitterとLINEで労働問題の相談対応をしているベンゾー(@zangyoujigoku)です。

今回は実際に僕に相談が来た話とその回答を紹介します。

ざっくり言うと、

  1. 自分の勤め先がブラックかどうかわからない
  2. ブラック企業を退職する際のアドバイス

の2点でした。

 

実際の相談内容は以下の通り

初めまして。ブログを拝見し、ご意見を頂きたくDM致しました。
現在、親族経営の企業で働いているのですが、おかしな点が多く退職しようと思っています。専門家のベンゾー様から見てこの企業がどう映るか教えていただきたいです。

 

人生でいくつもの会社を経験している人って少数派ですし、普通は自分の会社ぐらいしか知らないって人が多いですよね。

だから会社や上司から言われたことは、それが法律に反しているかどうかなんて気にしないで「そういうもんか」と思ってしまう方が多いと思います。

今回いただいた相談者さんもまさにそんな感じ。

 

自分の勤めている会社がブラックっぽいんだけど、はっきりとおかしいとは判断できないから退職しようか迷っているという感じでした。

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ベンゾー

結論を言うとブラックと十分に判断できる状態でした。

この記事では

  • 相談者さんの会社がなぜブラックと判断できたか
  • どうやって退職するのが良いか
  • 相談者さんが結局どうしたか

を解説していきます。

 

もし同じようにブラック企業に勤めているか迷っていたり、退職方法で困っている場合は、今回の方と同じように相談していただければ答えさせていただきます!

僕への相談方法については「仕事の悩み。無料相談を始めました!【LINE@・TwitterのDM】」の記事で紹介しています!

 

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【相談1】色々おかしな点がある自分の会社はブラック企業?

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相談者さん

親族経営の会社で働いていますが、色々おかしな点があります。とにかく居心地が悪くて、体調を崩し始めています。何かアドバイスをいただきたいです。
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ベンゾー

相談ありがとうございます!おかしな点とやらについて、僕個人の意見を答えさせていただきます。

 

【回答1】十分ブラック企業|メリットが無い限り辞めた方が良い

結論を言うと十分ブラック企業でしたので、よっぽどのメリットが無い限りは退職することをオススメしておきました。

体調を崩し始めているということもあるので、手遅れにならないと良いのですが。。。

 

有給休暇が自由に使えない

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相談者さん

一応有給休暇があるんですが、自由に使わせてもらえません。でも親族たちは自由にお休みしています。
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ベンゾー

それは明らかにおかしいですね。有給休暇は社員がある程度自由に使える制度です。

親族が自由に休んでいる件は場合によっては問題ないこともありますし、今回深くは伺いませんでした。

ただ、一般社員が有給休暇を自由に使えない件は明らかにおかしい点です。

 

有給休暇の制度については「有給休暇をわかりやすさ重視で解説|使わないなんてもったいない」でも解説をしています。

わかりやすさを重視して、最低限の内容に絞っています。

  • 有給休暇は誰でも使えるの?
  • いつ貰えるの?
  • 使わないとどうなるの?
  • 有給休暇を使うと給料は減らないの?

これらの質問に回答できない方は見ておくことをオススメします。

 

固定残業代があると聞いているが、金額がいくらなのか不明

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相談者さん

固定残業代が20時間分ありますが、その金額を聞いても教えてもらえません。
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ベンゾー

給与明細にそれらしい項目は無いんでしょうか?
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相談者さん

給与明細にはそれらしい項目がありません。以前、基本給に含めているという話を聞いたことがあります。
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ベンゾー

明らかにアウトですね。

固定残業代は就業規則や雇用契約書上で、何時間分でいくらを何という名目で支給するのかを明らかにする必要があります。

正しく運用できていない固定残業代は、未払い残業代として回収できる可能性もあります。

 

固定残業代の制度については「【固定残業代・みなし残業】計算例と仕組みを徹底解説」で詳しい解説をしています。

求人票上で良く見えるように使われることが多い固定残業代。しっかりと把握しておかないと、うっかりブラック企業に入社してしまうこともあり得ます。

知らずに転職活動をしている方は要注意です。

 

役員の公私混同が激しく、家庭の話を持ち出してくる

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相談者さん

役員が家庭の話を持ち出すことが多いです。酷いときは仕事よりも優先していることがあります。
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ベンゾー

明確に何かに違反しているというわけじゃありませんが、従業員が巻き込まれるようなものは嫌ですね。

こちらは何かしらの法律違反があるというわけじゃありません。

でも役員の家庭の話を職場に持ち出してくるのは、あんまり良い気がしませんね。

 

就業時間前に清掃がある

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相談者さん

就業時間前に清掃作業があります
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ベンゾー

程度によりますね。就業時間前にすることを強要していたり、黙認されているようであれば、未払い残業代として回収できる可能性があります。

ぶっちゃけ就業時間前に清掃する会社って結構あります。

でも、たかが数分でも就業時間前であれば残業となります。

強要されていたり、黙認されているようであれば未払い残業代として回収できる可能性がありますね。

 

パワハラが横行している

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相談者さん

役員によるパワハラが横行していて、一般従業員は何も言えない状態です
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ベンゾー

パワハラは許せませんね。酷いです。そんな会社に長居しても良いことは無いと思われます。

どこまでをパワハラって呼ぶかは人によると思いますが、相手が嫌がっていることをする人は信用できませんね。

どんなに仕事ができる人だったり偉い立場の人でも、嫌がることをするのは絶対にダメです。

そんな人がいて口出しできない状況にあるなら、長居しても良いことは無いと思われます。

 

労務的な指摘すると、態度が急変する。以前それで辞めさせられた人がいる

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相談者さん

労務的な指摘をすると態度が急変します。以前、それで辞めさせられた人がいました。
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ベンゾー

もう完全にアウトなんでしょうね。

ブラック企業でワンマン経営をしている経営者だと、労務的な指摘をすると怒ることがあります。

きっと図星なんでしょうね。

 

【相談2】引き留めが凄いらしく、退職を言い出しにくい

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相談者さん

退職をするにしても言い出すのが怖いです。過去に辞めた人の話だと、引き留めが凄かったと聞いています。
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ベンゾー

辞めるときに引き留めが凄いのはブラック企業でよくある話ですね。ブラック企業を退職するための方法を3つ紹介します。

 

【回答2】ブラック企業向けの3つの退職方法

退職の方法というと、「退職届を提出するだけ」というのが一般論です。

しかし相談にもあるように、ブラック企業の場合は引き留めが凄いという特徴があります。

また、そもそも退職を言い出しにくい雰囲気というのもあります。

 

そんなブラック企業に勤めている方向けに、3つの退職方法を紹介します。

ここでは簡単に解説しますが、詳しい内容は「劣悪な環境の職場での退職の伝え方|1番大事なことは何?」でも紹介しています。

なおここでの内容は「ん~私もそろそろ転職しちゃおうかな☆テヘペロ!」みたいな人向けではありません。

この記事を読んで欲しいのは以下のような状態の人です。

この記事を読んで欲しい人

  • 「もうマジで限界」
  • 「これ以上働いたら死んでしまう」
  • 「辛い辛い辛い辛い辛い辛い」

 

①言い出しにくいけど頑張って言う

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ベンゾー

まずは正攻法ですが「頑張って直接言う」という方法です

さすがに労働問題の専門家としてこれを伝えないわけにはいかないですからね。

ただ相談者さんはかなり疲弊している状態なので、あんまりオススメはしません。

 

②退職届を社長に郵送

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ベンゾー

退職届を社長宛に郵送して終わらせます

退職届は受け取り拒否ができる類の書類ではありません。

したがって、無理矢理にでも受け取らせれば退職は成立します。

ただし、手渡しをしても「受け取っていない」と言われる可能性があります。

 

そこで郵便を使います。ただの郵便ではなくちゃんと届けたことを郵便局が証明してくれるものが良いです。

オススメはレターパックプラスというものです。

 

③退職代行を利用

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ベンゾー

最終手段ですが退職代行という方法もあります

費用が3~5万円かかる上に業者に頼るという背徳感もありますが、どうしても辞められずに困っているくらいなら退職代行でサクッと辞めてしまう方が良いです。

僕自身も退職代行を使ったことがありますが、かなり気持ちが楽になります。退職ができなくて本当に困っている方にはオススメです。

 

退職代行のことは、「【完全版】退職代行の不安をプロが丁寧に解説!体験談をもとに使い方から流れまでこれで完璧!」をご覧ください。

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ベンゾー

労働問題専門家としての知識と、約30社の退職代行を調査比較し、実際に自分で使って確認をした経験を詰め込んでます。

 

【補足1】未払い残業代を回収する3つの方法

固定残業代や就業時間前の清掃など、未払い残業代を回収できそうな話がありました。

退職後に会社と戦うという意味で、未払い残業代の回収方法も補足しています。

 

僕自身、過去に2回未払い残業代の回収をしています。

具体的なやり方は「未払い残業代の請求方法|労働基準監督署を使って回収するやり方」で紹介しています。

もし残業代を払ってもらっていない可能性があるなら、是非ご覧ください。

 

①労働基準監督署へ申告

労働基準監督署を使って未払い残業代を回収するには以下のステップがあります。

  1. 証拠を準備する
  2. 労働基準監督署に電話
  3. 労働基準監督署に訪問
  4. 自分自身で会社に請求する
  5. 期日に払われなければ、再度労働基準監督署に連絡

具体的な方法は「未払い残業代の請求方法|労働基準監督署を使って回収するやり方」で紹介しています。

もし残業代を払ってもらっていない可能性があるなら、是非ご覧ください。

 

②残業代の回収に協力してくれる退職代行に依頼

労働基準監督署は平日の日中しかやっていないので、現在働いているという方の場合はなかなか対応が難しいです。

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ベンゾー

そこで行政ではなく退職代行に依頼をするという方法があります。

 

注意したいのは退職代行の種類によっては、まともに未払い残業代の回収ができないケースがあるということ。

オススメなのは労働組合の退職代行です。

労働組合なので法的に交渉することが可能な上に、弁護士よりもコストがかかりません。

 

退職をするついでに未払い残業代の回収もしたい方にはオススメです。

なお、僕自身が利用した労働組合の退職代行は「退職代行SARABA」です。

実際に使ったときのことは「労働問題の専門家が退職代行SARABAを使ってみた【徹底調査】」で解説しているので、気になる方はご覧ください。

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ベンゾー

退職代行SARABAの特徴やオススメする理由。実際に使ってみた感想を載せています。

 

③労働問題を扱っている弁護士に相談

なんらかの理由で退職はしないけれど、未払い残業代の回収だけをしたいという場合は、弁護士に相談することをオススメします。

退職代行ではないので、退職が前提にありません。望むなら在職したまま未払い残業代の回収をすることも可能です。

 

弁護士に依頼をするなら、職場や自宅から近い事務所がオススメです。通いやすい事務所に依頼をすれば、それだけ話も進みやすいですからね。

未払い残業代の請求は時効が2年と決まっています。(そろそろ3年にするという話も出ていますが)

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ベンゾー

早く進めなければ回収できる金額がどんどん減っていくことを覚えておいてください。

 

職場や自宅から近く、労働問題を扱っている弁護士さんを探すなら「相談さぽーと」というサイトがオススメです。

全国のあらゆる法律の専門家を紹介するサービスとなっております。

相談さぽーとの使い方やサービス内容は「【パワハラ・セクハラ・サービス残業】弁護士を無料で紹介する「相談さぽーと」のサービスを解説」で解説しています。

 

【補足2】パワハラに対する損害賠償|弁護士に依頼

コスパ的にはあまりオススメしませんでしたが、パワハラの被害に対する損害賠償の請求も可能です。

ただし、ちゃんと請求を通すためには証拠を集めたり、裁判をしたりと労力がかかってしまいます。

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ベンゾー

それでも損害賠償をしたいのであれば、労働問題を専門としている弁護士に依頼する方法があります。

 

弁護士を探す際は未払い残業代と同様で「相談さぽーと」というサイトがオススメです。

全国のあらゆる法律の専門家を紹介するサービスとなっております。

相談さぽーとの使い方やサービス内容は「【パワハラ・セクハラ・サービス残業】弁護士を無料で紹介する「相談さぽーと」のサービスを解説」で解説しています。

 

相談者さんの出した結論|辞めるけど平和的に退職したい

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相談者さん

正直戦うとなると、かなり面倒な相手なので今の気持ちとしては、とにかく逃げ出したい思いが強いです。

相談者さんとしては退職届の郵送や、退職代行の利用ではなく、平和的に退職したい気持ちがあるようです。

その上で引き留めに合ってもスムーズに退職をする方法となると、正直難しいところでしたがアドバイスをさせていただきました。

POINT

  • 退職はしたい
  • でも退職届の郵送や、退職代行の利用はしたくない
  • 引き留めの強い会社だけどスムーズに退職したい

 

退職後の予定を伝える

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ベンゾー

すでに転職先が決まっていたり、退職後の予定は決まっていますか?もし決まっているなら、その旨を伝えると諦めてくれる可能性があります。
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相談者さん

退職後の予定は決まっていません。本当は転職先を決めてからの方が良いのですが、精神的にも肉体的にもかなり影響が出ているので、まずは退職をしたい気持ちです。

すでに転職先が決まっていたり、退職後にやりたいことを決めている場合、それを話すことで諦めてくれる会社もあります。

しかし、今回の相談者さんは残念ながら決まっていないようでした。

精神的にも肉体的にもかなり参ってるようなので、無理もありません。

 

退職理由に嘘はつかない

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ベンゾー

退職の理由に嘘をつくのは辞めた方が良いです。あとで辻褄が合わなくなると、余計にこじれてしまいます。
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相談者さん

嘘をつかないとすれば、体調を整えたいことと、今後違う職種でがんばってみたい事を理由にしようかと考えています。

最終的には、

  • 体調を整えたいこと
  • 今後は別の職種でがんばりたいこと

を理由にすることとなりました。

ん~ちょっと退職の理由としては弱い気もしますが、嘘をつかない方が良いので、この辺がベターな気もします。

 

最後に

おそらく退職のことを伝えると「そんなに上手く行かない」「ここ以外じゃ通用しない」と言ったお決まりの文句で引き留めがあると思いますが、ここで折れずに貫き通すことが大事です。

最後だと思って頑張ってください。

と、アドバイスさせていただきました。

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ベンゾー

なんだか応援みたいになってしまって、申し訳なかったです。。。

 

【その後】うまく退職できたそうです!

数日後、相談者さんから再び連絡がありました。

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相談者さん

本日、無事に退職したい旨を上司に伝えることが出来ました!退職も決定しました!ありがとうございました!

うまく退職できたようで良かったです!

下手に嘘を付かずに、以下のことを伝えたことが上手く行った要因になったとのこと。

  • 体調を整えたいこと
  • 今後は別の職種でがんばりたいこと
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ベンゾー

アドバイスがうまくいったようで、僕としても嬉しい報告でした

 

今後は失業保険(基本手当)の手続きと、アルバイトとしての求職活動を併用しつつ、体調を整えることに集中するみたいです。

 

まとめ|親族経営のブラック企業は辞めるべき?相談と回答を紹介します

この記事で伝えたい結論

  • 十分ブラック企業だったので退職を推奨
  • 引き留めが強いブラック企業向けの退職方法を解説
  • 未払い残業代の回収方法を解説
  • パワハラの損害賠償は弁護士に依頼
  • 平和的に辞めたいなら、退職後の予定を伝える

今回の相談者さんは自分の勤め先がブラック企業かどうかの判断と、退職方法についての相談でした。

補足として未払い残業代の回収と、パワハラに対する対応も回答しています。

 

 

相談者さんは転職先を決めずに退職することとなりましたが、できれば転職先を決めてから退職した方が良いことは言うまでもありません。

転職先を探す際、今度はブラック企業に入らないように「ブラック企業の少ない転職サイト」の利用をオススメします。

「ブラック企業の少ない転職サイトランキング|実際の求人票を読み解いて作成」でランキング形式で紹介しているので、是非ご覧ください。

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ベンゾー

僕が実際に求人票を確認して、ブラック企業かどうかを1社ずつ判断して作ったランキングです。

 

この記事を書いた人

ベンゾー@元SEの社会保険労務士事務所職員

元SEで残業地獄を経験し退職 / 社会保険労務士事務所に転職 / 友人・知人がブラック企業でうつ病になったことを後悔 / 労働問題の専門家としてブラック企業からの脱出方法を発信中 / 退職代行利用経験1回 / 会社を労基に訴え経験2回/ 転職経験2回 / ブログのコンセプトは「ブラック企業で悩む人を法的に守る」「プロフィールはこちら

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