未払い残業代|労基署を使って2度の回収に成功した体験談

2019年8月16日

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この記事を書いた人

ベンゾー

SEとして残業100時間超の中働き、20代後半で退職。その後、労務のプロへ転職 / 友人知人をうつ病へ追いやったブラック企業が嫌い / 労務のプロ目線でブラック企業からの脱出方法を発信中 / 退職代行利用経験1回 / 会社を労基に訴え経験2回/ 転職経験3回 / 息子のおしりを触るのが好き「プロフィールはこちら

未払い残業代|労基署を使って2度の回収に成功した体験談

お疲れ様です。SEから労務のプロへ転職したベンゾー(@zangyoujigoku)です。

今回は労働基準監督署(通称「労基署」)を使って未払いの残業代を請求する方法について紹介します。

以前、こんなツイートをしました。

どうも需要がありそうなことでしたので、せっかくなので記事にまとめておきます。

 

僕は労務のプロとして働いていますが、プライベートでは2回労働基準監督署を使って未払い残業代の請求と回収をしたことがあります。

この体験談をもとに、「どうやって残業代を回収したのか」を細かく解説していきます。

 

あなたは今の会社でちゃんと残業代を払ってもらっていますか?

  • そもそも残業代や給料がまったく出ない
  • 働いているけど休憩時間扱いされてる
  • 15分単位や30分単位でしか残業が付いていない
  • 始業時間前にやらないといけない仕事がある
  • 月~金だけでなく土曜も働いている

もしこれらに該当するなら、未払いの残業代があるかもしれません。是非この記事を読んでください。

ちなみに僕の場合は「まったく給料が出なかった」「月~金だけでなく土曜も働いている」に該当していました。

【追記】

よくある残業代計算の間違いをまとめてみました。

もしこの内容に該当するのなら、未払い残業代として請求できる可能性があります。それぞれのケースの詳しい解説は「正当な残業代を貰ってる?未払いとして請求できる事例を解説」で紹介しています。合わせてご覧ください。

 

労働基準監督署での請求は結構めんどうです。でも未払いだった残業代を払わせて、会社に一矢報いたいのであればチャレンジする価値があります!

是非この記事を読んで、ブラック企業に報復してやってください!

 

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請求は2年前まで|早くしないと請求できる金額が減る

請求をするにあたって、知っておいて欲しいのが「いつの残業分まで請求できるのか」ということ。

結論を言うと2年前の残業代までしか請求できません。これは未払い賃金を請求する権利が2年で時効を迎え、消滅してしまうからです。

余談ですが実は最近、民法という法律の改正に伴って「2年の時効を5年にしよう」という動きが出てきています。ただ、一部組織の反対があって改正に踏み切れていない状態です。

もしかすると近い将来、請求できるのが5年分になるかもしれませんね。まあいずれにせよ早めに請求をした方が良いことに変わりないですが。

 

準備するもの|証拠書類

まずは請求する前に準備が必要です。おおまかに言うと「残業代が未払いである証拠」です。

例えば以下のようなものです。

  • 給与明細
  • タイムカード
  • 業務日報
  • メール

ちなみに全部の証拠がないといけないわけではありません。逃げるように退職した場合には、色んな証拠書類が無い場合もありますよね。

証拠があればより簡潔に話が進みますが、無くても時間をかけて進めることができる。という具合に考えておいてください。

 

証拠は原本ではなく、写真やデータでも大丈夫です。退職前にスマホで撮影しておきましょう。

ちなみに僕は一切何の証拠もない状態でスタートして、無事に未払い賃金を回収したこともあります。だから証拠を用意できなかったからって諦める必要はありません。

※もちろん証拠がないというのは嘘を付いてるって意味じゃなく、物理的に証拠を持っていないということです。

 

まずは労働基準監督署に電話

最初から労働基準監督署に訪問しても良いんですが、まずは簡単に電話で伝えておくと良いです。

実際に相談を受け付けてもらうには訪問の必要がありますが、その際に持ってきて欲しい物なんかを教えてもらえますからね。

 

労働基準監督署の電話番号は「お住まいの自治体名+労働基準監督」でググれば出てきます。

管轄によっては色んな部署があって、どこに電話するべきか迷うと思います。なのでとりあえずわかる電話番号にかけてみればOKです。担当の部署の人に代わってもらえます。

実際に電話をすると、簡単に相談内容のヒアリングが行われます。そして実際に訪問しに来て欲しいと言われはずなので、後日訪問してみてください。

 

【重要】労働基準監督署に訪問

ここは重要なんで、必読です。

実際に労働基準監督署に訪問をすると、担当の監督官の人に話を聞いて貰えます。基本的に相手の監督官に聞かれたことを答えていけばOKです。

 

【ここから特に重要!】

ここで重要なのが、相談で終わらせるだけじゃダメということです。

相談で終わらせるというのは、

  • 自分の会社でこんな目にあった
  • こんな嫌な上司がいた
  • こんな嫌な仕事をさせられた
  • しかも残業代が出なかった

という話だけ聞いてもらって終わりということです。

監督官としても、勝手に会社に指導をしに行くわけにいきませんし、勝手にあなたの残業代を請求することもできません。

監督官に動いてもらうには「依頼」をする必要があります。具体的には・・・

  • 未払いの残業代を請求したい
  • 違法な労働をさせている会社に注意して欲しい

という主張をする必要があります。

こういった労働者からの主張があって初めて監督官が動けるようになるんです。ちょっと面倒なやりとりですが、残業代のために割り切っていきましょう。

 

たまに「労働基準監督に行ったけど、全然動いてくれなかった」という話を聞きます。これは恐らく相談だけで終わらしており、具体的に依頼ができていなかったんじゃないかと思います。

 

あなた自身が会社に請求

続いて会社に未払い残業代の請求を行います。これは監督官が行うのではなく、あなた自身が行うんです。

ちょっと難しい話になりますが、請求という法律行為を代理できるのは弁護士など有資格者など特別な人だけで、いくら監督官であっても請求を代理することはできません。

 

「自分で請求って難しそう・・・」

ってのは僕も思ったことがありますが、実際はそんなに難しいことはありません。

なんせ、僕が初めて労働基準監督署を使って未払い残業代を回収したのは学生の頃です。法律の知識どころか、社会人としての知識すら無い状態です。

余談ですが、僕は理系の学生でしたので、国語も社会も赤点ばかりでした。そんな僕でもできたので大丈夫です。

 

具体的な方法は、書面で会社宛てに「未払いの残業代をいつまでにどこの口座に振り込め」という指示をするだけです。

文面なんかは監督官に聞けば教えてもらえば良いので安心してください。

 

このとき、具体的な未払い残業代の金額がわかれば良いんですが、おそらく不明なことが多いと思います。わかっている方が良いのは当然なんですが、不明でもなんとかなるので安心してください。

僕も不明な状態で依頼しましたが、無事に残業代を回収できました。

 

払われなければ、再度労働基準監督署に連絡

会社に請求をした時点ですんなり支払われればそれで終わりです。

ですが、無視されることもあると思います。というか僕の場合は無視されました。そんなときは、もう一度監督官に連絡をします。

この辺りで初めて労働基準監督署自体が動いてくれます。監督官の方から会社に連絡がいき、指導をしてくれます。

 

それでも払わない場合は裁判

  • あなた自身による請求
  • 労働基準監督署からの指導

ここまでやってきたら普通の会社は諦めて残業代を支払います。というかここまでされてまだ抵抗する会社は見たことがありません。

ただ、実際のとこ労働基準監督署は指導ができても強制的に支払わせることはできません。強制力があるのは裁判所の仕事になります。

だから、万が一どれだけ指導されても残業代を払わない会社なのであれば裁判をする必要が出てきます。裁判となると一般人には対応が難しいので、弁護士さんに依頼をすることとなります。

 

なお、今は「退職代行」と言ってとして、弁護士さんがあなたに代わって退職の手配をしてくれるサービスがあります。このサービスの1つとして未払い残業代や退職金の請求があるんです。

もしあなたが

  • 万が一裁判になったらどうしよう
  • 自分で請求できるか心配

という思いなら、弁護士さんの退職代行にお願いするのも一つの手段です。

弁護士のやっている退職代行としておススメなのは「汐留パートナーズの退職代行」です。

 

通常、弁護士さんに未払い残業代や退職金の請求を依頼をすると着手金の10万円+成功報酬(回収した残業代や退職金の内20%ほど)という料金になります。

ですが、「汐留パートナーズの退職代行」では退職代行の代金5万4千円+成功報酬となっています。普通に弁護士さんに依頼するよりも安く済みますね。

「汐留パートナーズの退職代行」のサービス内容については「「強制力」のある残業代請求が可能|汐留パートナーズの退職代行」に書いておきましたのでご覧ください。

 

会社を労働基準監督署に訴えることに罪悪感がある人へ

会社を労働基準監督署に訴えることに罪悪感を感じる方に1つ言わせてください。

あなたが会社を訴えることで、会社に残った人やこれから入社する人の将来を救っています。あなたが救ったんです。

 

あなたが会社を訴えることによって労働基準監督署は「あなた以外」の従業員にも同じことをしていないかをチェックをします。もちろん他の従業員にも残業の未払いがあれば、まとめて支払うように指導が入ります。

会社の規模にもよりますが、大勢の未払い残業代を一気に払えと言われると相当なダメージです。

このダメージは違法な行為をしたことのリスクです。

 

もし、このダメージでブラック企業が1つ消えたとしたら、あなたの手柄です。これからその会社に入る予定だった人や、在職中の人の未来をあなたが救ったと言っても過言ではないです。

だから会社を労働基準監督署に訴えることに罪悪感を感じる必要はありません。日本国民として当然の行いです。

 

まとめ|未払い残業代の請求

  • 請求できるのは2年前の分まで
  • まずは労働基準監督署に連絡
  • 労働基準監督署には「相談」ではなく「依頼」をする
  • 自分で会社に請求
  • 支払われないなら再度労働基準監督署に連絡
  • それでも支払われないなら裁判所
  • 裁判は弁護士さんに頼んだ方が良い

僕自身の経験から言っても、労働基準監督署からの指導に逆らっているケースは見たことが無いですね。ただ、強制力が無いため絶対に回収できるってわけじゃないのが痛いところ。

 

この記事は僕自身が会社を労働基準監督署に訴えた実体験をもとの書きました。

「もっと詳しく知りたい!」「質問したいことがある!」って方はTwitterからご連絡ください。

この記事を書いた人

ベンゾー

SEとして残業100時間超の中働き、20代後半で退職。その後、労務のプロへ転職 / 友人知人をうつ病へ追いやったブラック企業が嫌い / 労務のプロ目線でブラック企業からの脱出方法を発信中 / 退職代行利用経験1回 / 会社を労基に訴え経験2回/ 転職経験3回 / 息子のおしりを触るのが好き「プロフィールはこちら

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Posted by benzo