未払い残業代の請求方法|労働基準監督署を使って回収するやり方

2019年11月14日

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この記事を書いた人

ベンゾー@元SEの社会保険労務士事務所職員

元SEで残業地獄を経験し退職 / 社会保険労務士事務所に転職 / 友人・知人がブラック企業でうつ病になったことを後悔 / 労働問題の専門家としてブラック企業からの脱出方法を発信中 / 退職代行利用経験1回 / 会社を労基に訴え経験2回/ 転職経験2回 / ブログのコンセプトは「ブラック企業で悩む人を法的に守る」「プロフィールはこちら

辞めた会社が離職票を送ってこない!最短で対処できる3つの方法

お疲れ様です。未払い賃金の回収を2回成功させているベンゾー(@zangyoujigoku)です。

今回は労働基準監督署(通称「労基署」)を使って未払い残業代を請求する方法について解説します。

以前、こんなツイートをしました。

どうも需要がありそうなことでしたので、記事にまとめておきます。

 

僕は労働問題の専門家として働いていますが、プライベートでは労働基準監督署を使って未払い残業代の請求と回収をしたことが2回あります。

※正確には「残業代の回収」と「1ヶ月分の給料の回収」を1回ずつの合計2回。

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ベンゾー

この記事では実際に回収できたやり方をもとに、具体的な方法を1から解説していきます。

 

 

あなたは今の会社でちゃんと残業代を払ってもらっていますか?

  • そもそも残業代や給料がまったく出ない
  • 働いているけど休憩時間扱いされてる
  • 15分単位や30分単位でしか残業が付いていない
  • 始業時間前にやらないといけない仕事がある
  • 月~金だけでなく土曜も働いている

もしこれらに該当するなら、未払いの残業代があるかもしれません。是非この記事を読んでください。

 

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現役SEの北田さん

そもそも正しい残業代の計算方法がわからないから、貰えているかどうか判断できない・・・

正しい残業代の計算方法がわからない方は、先に「正当な残業代を貰ってる?未払いとして請求できる事例を解説」をご覧ください。

僕の実務経験上、間違えている方が多い残業代の計算方法をまとめて解説しています。

 

冒頭で申し上げたように、この記事では「労働基準監督署」を使った方法をお伝えします。

最初に言っておくと労働基準監督署での請求は結構めんどうです。

 

行政を使うってことは、対応時間は平日の日中だけですし、必ず1回は労働基準監督署に足を運ぶことにもなります。

ただし、大きなメリットとして「回収したお金は全額自分の物」という点があります。要するに弁護士に頼む場合と違って報酬が発生しないわけですね。

報酬がかからない分、手間暇がかかるというのがデメリットですね。

 

このメリット・デメリットを理解した上で労働基準監督署を使うという方は、是非最後までご覧ください。

記事の通りにしていただければ、確実に回収できるとは言えませんが、会社に請求をすることまでならできるようになります。

 

未払い残業代請求の他、ブラック企業を退職後のトラブルの対処法と、退職後に必要な手続きについて「退職後の保険手続き・トラブル対処法を徹底解説|気持ちよく次へ進む方法」でまとめています。

初めて退職する方や、ブラック企業から退職する場合に必要な知識を身に付けることができます。是非合わせてご覧ください。

 

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未払い残業代の時効は2年|早くしないと回収できる金額が減る

請求をするにあたって、知っておいて欲しいのが「いつの残業分まで請求できるのか」ということ。

結論を言うと2年前の残業代までしか請求できません。これは未払い賃金を請求する権利が2年で時効を迎え、消滅してしまうからです。

 

余談ですが実は最近、民法という法律の改正に伴って「2年の時効を5年にしよう」という動きが出てきています。ただ、一部組織の反対があって改正に踏み切れていない状態です。

最近の動向を見ていると、2年の時効から3年になるというのが着地点になりそうです。

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ベンゾー

いずれにせよ早めに請求をした方が良いことに変わりないですが。

 

労働基準監督署を使って未払い残業代を請求する流れ

証拠を準備する|最悪無くても大丈夫

まずは請求する前に証拠の準備が必要です。おおまかに言うと「残業代が未払いである証拠」です。

例えば以下のようなものです。

  • 給与明細
  • タイムカード
  • 業務日報
  • メール

ちなみに証拠がないといけないわけではありません。逃げるように退職した場合には、色んな証拠書類が無い場合もありますよね。

証拠があればより簡潔に話が進みますが、無くても時間をかけて進めることができる。という具合に考えておいてください。

 

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ベンゾー

ちなみに僕は一切何の証拠もない状態でスタートして、未払い賃金を回収したこともあります。

だから証拠を用意できなかったからって諦める必要はありません。

※もちろん証拠がないというのは嘘を付いてるって意味じゃなく、物理的に証拠を持っていないということです。

 

証拠は原本ではなく、写真やデータでも大丈夫です。退職前にスマホで撮影しておけば十分です。

 

まずは労働基準監督署に電話|簡単に状況を説明する

最初から労働基準監督署に訪問しても良いんですが、まずは簡単に状況を電話で伝えておくと良いです。

実際に相談を受け付けてもらうには訪問の必要がありますが、その際に持ってきて欲しい物なんかを教えてもらえますからね。

 

労働基準監督署の電話番号は「お住まいの自治体名+労働基準監督」でググれば出てきます。

管轄によっては色んな部署があって、どこに電話するべきか迷うと思います。

なのでとりあえずわかる電話番号にかけてみればOKです。担当の部署の人に代わってもらえます。

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ベンゾー

電話口で「未払いの残業代を会社に請求したいです。」と伝えればOKです

 

実際に電話をすると、簡単に相談内容のヒアリングが行われます。

そして訪問しに来て欲しいと言われはずなので、後日訪問してみてください。

 

【重要】労働基準監督署に訪問|相談で終わりはダメ

ここは重要なんで、必読です。

実際に労働基準監督署に訪問をすると、担当の監督官の人に話を聞いて貰えます。基本的に相手の監督官に聞かれたことを答えていけばOKです。

 

【ここから特に重要!】

ここで重要なのが、相談で終わらせるだけじゃダメということです。

相談で終わらせるというのは、

  • 自分の会社でこんな目にあった
  • こんな嫌な上司がいた
  • こんな嫌な仕事をさせられた
  • しかも残業代が出なかった

という話だけ聞いてもらって終わりということです。

監督官としても、勝手に会社に指導をしに行くわけにいきませんし、勝手にあなたの残業代を請求することもできません。

監督官に動いてもらうには「依頼」をする必要があります。具体的には・・・

  • 未払いの残業代を請求したい
  • 違法な労働をさせている会社に指導して欲しい

という主張をする必要があります。

こういった労働者からの主張があって初めて監督官が動けるようになるんです。ちょっと面倒なやりとりですが、残業代のために割り切っていきましょう。

 

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ベンゾー

たまに「労働基準監督に行ったけど、全然動いてくれなかった」という話を聞きます。

これは恐らく相談だけで終わらしており、具体的に依頼ができていなかったんじゃないかと思います。

 

自分自身で会社に請求する|書面を郵送でOK

続いて会社に未払い残業代の請求を行います。これは監督官が行うのではなく、あなた自身が行うんです。

ちょっと難しい話になりますが、請求という法律行為を代理できるのは弁護士など有資格者など特別な人だけで、いくら監督官であっても請求を代理することはできません。

 

「自分で請求って難しそう・・・」

ってのは僕も思ったことがありますが、実際はそんなに難しいことはありません。

 

なんせ、僕が初めて労働基準監督署を使って未払い残業代を回収したのは学生の頃。法律の知識どころか、社会人としての知識すら無い状態です。

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ベンゾー

余談ですが、僕は理系の学生でしたので、国語も社会も赤点ばかりでした。そんな僕でもできたので大丈夫です。

 

具体的な方法は、書面で会社宛てに「未払いの残業代を〇〇日までに××の口座に振り込め」という指示をするだけです。

文面なんかは監督官に聞けば教えてもらえるので安心してください。

 

このとき、具体的な未払い残業代の金額がわかれば良いんですが、おそらく不明なことが多いと思います。

わかっている方が良いのは当然なんですが、不明でもなんとかなるので安心してください。

僕も不明な状態で依頼しましたが、無事に残業代を回収できました。

 

期日に払われなければ、再度労働基準監督署に連絡

会社に請求をした時点ですんなり支払われればそれで終わりです。

ですが、無視されることもあると思います。ちなみに僕の場合は無視されました。

 

そんなときは、もう一度監督官に連絡をします。

 

この辺りで初めて労働基準監督署自体が動いてくれます。監督官の方から会社に連絡がいき、事実を確認した上で指導が入ります。

100%ではないですが、ここまで来た時点で普通のブラック企業なら払ってくれます。

 

それでも払わない場合の対処方法

  • 自分自身による請求
  • 労働基準監督署からの指導

ここまでやってきたら普通のブラック企業は諦めて残業代を支払います。

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ベンゾー

というかここまでされてまだ抵抗する会社は見たことがありません。

ただ、実際のとこ労働基準監督署は指導ができても強制力はないんです。だから・・・

  • 「絶対に残業代は支払わない!」
  • 「書類送検になってもかまわない!」

という強い意思がある会社が相手の場合、ここまで伝えてきた方法では残業代の回収ができないかもしれません。

 

裁判を使って強制力のある請求が可能|弁護士にお願いする

先に書いたように、労働基準監督署の指導では強制力がありません。

強制力があるのは裁判所の仕事になります。

 

だから、万が一どれだけ指導されても残業代を払わない会社であれば、裁判をする必要が出てきます。

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ベンゾー

裁判となると一般人には対応が難しいので、弁護士さんに依頼をすることとなります。

 

弁護士さんの場合は着手金+成功報酬という料金を支払う必要があります。

それぞれいくらになるかは弁護士さん次第です。

 

残業代請求を専門にしている「弁護士法人アズバーズ」は、着手金と細かい実費(電話代や交通費)が無料なのでオススメです。

支払う金額は「成功報酬」と言って、実際に回収できた残業代から支払うことになっています。

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ベンゾー

「弁護士費用の方が高くなった」ということが起きません。

 

残業代請求を専門にしているので、残業の証拠が少ない方でも頼りになります。

※弁護士は会社側に対し、タイムカードなどの証拠書類を「開示請求」することができます。

オススメの理由

  • 着手金は無料
  • 電話や交通費など細かい実費は無料
  • 「成功報酬」なので、「弁護士費用の方が高くなる」ことがない
  • 弁護士なので証拠資料の「開示請求」ができる

活動エリアが関東近辺と限られていますが、近隣の方は是非頼ってみてください。

「弁護士法人アズバーズ」の公式サイト

 

「退職代行」を使って回収することも可能

今は「退職代行」と言ってとして、弁護士さんや労働組合(ユニオン)があなたに代わって退職の手配をしてくれるサービスがあります。

このサービスの1つとして未払い残業代や退職金の請求があるんです。

 

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ベンゾー

未払い残業代を請求する状況ってことは、おそらく退職も考えているかと思いますよね。

だから「退職ついでに未払い残業代の回収も退職代行にお願いしちゃおう!」という訳です。

 

退職代行の中には、法律上の問題で未払い残業代の請求ができない業者もあります。業者選びには注意するようにしましょう。

なお、僕がオススメする退職代行業者は・・・

  • 退職代行SARABA
  • フォーゲル綜合法律事務所

の2つです。

この2つは未払い残業代の請求ができる業者の中で、夜中に送った相談にもすぐに返事をしてくれる業者です。

退職代行業者を選ぶ際には「30社から選んだオススメ退職代行業者2選|3つの選ぶ基準を解説」を参考にしてみてください。

退職代行業者を選ぶ際の基準を解説しています。

 

会社を労働基準監督署に訴えることに罪悪感がある人へ

会社を労働基準監督署に訴えることに罪悪感を感じる方に1つ言わせてください。

あなたが会社を訴えることで、会社に残った人やこれから入社する人の将来を救っています。あなたが救ったんです。

 

どういうことか解説します。

あなたが会社を訴えることによって労働基準監督署は「あなた以外」の従業員にも同じことをしていないかをチェックをします。

もちろん他の従業員にも残業の未払いがあれば、まとめて支払うように指導が入ります。

会社の規模にもよりますが、大勢の未払い残業代を一気に払えと言われると相当なダメージです。従業員さんの人数によっては100万単位では済みません。

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ベンゾー

このダメージは違法な行為をしたことのリスクです。

 

もし、このダメージでブラック企業が1つ消えたとしたら、あなたの手柄です。

これからその会社に入る予定だった人や、在職中の人の未来をあなたが救ったと言っても過言ではないです。

だから会社を労働基準監督署に訴え、法律に則って未払い残業代を請求することに罪悪感を感じる必要はありません。

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ベンゾー

法治国家である日本の国民として、当然の行いです。

 

まとめ|未払い残業代の請求

  • 請求できるのは2年前の分まで
  • 証拠はあれば良いけど、無くても何とかなる
  • まずは労働基準監督署に連絡
  • 労働基準監督署には「相談」ではなく「依頼」をする
  • 自分で会社に請求
  • 支払われないなら再度労働基準監督署に連絡
  • それでも支払われないなら弁護士や退職代行を使う
  • 労働基準監督署に訴えることで、救われる人がいる

僕自身の経験から言っても、労働基準監督署からの指導に逆らっているケースは見たことが無いですね。

ただ、強制力が無いため絶対に回収できるってわけじゃないのが痛いところ。

 

未払い残業代請求の他、ブラック企業を退職後のトラブルの対処法と、退職後に必要な手続きについて「退職後の保険手続き・トラブル対処法を徹底解説|気持ちよく次へ進む方法」でまとめています。

初めて退職する方や、ブラック企業から退職する方は是非ご覧ください。

 

この記事を書いた人

ベンゾー@元SEの社会保険労務士事務所職員

元SEで残業地獄を経験し退職 / 社会保険労務士事務所に転職 / 友人・知人がブラック企業でうつ病になったことを後悔 / 労働問題の専門家としてブラック企業からの脱出方法を発信中 / 退職代行利用経験1回 / 会社を労基に訴え経験2回/ 転職経験2回 / ブログのコンセプトは「ブラック企業で悩む人を法的に守る」「プロフィールはこちら

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