職務経歴書の書き方と無料ダウンロード|サクッと作って転職活動を始めよう
転職経験2回。職務経歴書の添削を受けるも、特に修正なく通されるようになったベンゾー(@zangyoujigoku)です。
この記事では「サクッと作れる職務経歴書の書き方」を紹介します。最初にひな形の無料ダウンロードもあるので、是非ご利用ください。
転職活動に必須の「職務経歴書」ですが、これをいきなり完璧に書ける方っていませんよね?
僕は社会保険労務士事務所の職員をしているので、履歴書や職務経歴書をよく見ます。
何枚も見ているとパッとしない職務経歴書もあれば、一緒に働きたくなるような職務経歴書もあるんですよね。
でもパッとしない職務経歴書を書いてしまう気持ちも分かります。
だって職務経歴書って転職活動をしなかったら書く機会が無いですしね。まず何から書けばいいのかもわかりませんよね。
履歴書みたいに決まった様式が無いので、どういう書き方が良いかもわからない。とりあえず書いてみたものの自分の文章に自信が持てない。
でも職務経歴書って準備や対策さえしていれば、なんてことない書類なんです。
この記事では、コツと例文、今まで見てきてパッとしなかった文章に共通することの紹介。
さらに僕が作った職務経歴書のひな形を無料ダウンロードできるようにしておきます。
この記事を見てサクッと職務経歴書を作ってしまえば、求人探し、面接対策、職場の口コミチェックなど転職活動で大事なことに時間をかけることができるようになります。
会社を辞めたくなってから転職活動をすると・・・
- 早く転職したくて会社を選ぶ余裕が無かった
- 焦って変な会社の内定で妥協する
- ブラック企業に入った新入社員
- 転職で失敗したくない人
ひな形を無料ダウンロード
ひな形を用意しておきました。
以下のリンクからダウンロードできるので、自由にご利用ください。もちろん無料です。
是非ダウンロードしたひな形を見ながら、以下の内容を読み進めてください。
前提|口語体や「です・ます調」の統一
口語体(話し言葉)や「です・ます調」の統一など、文章を書く上で基本的なものはわざわざ言いません。
あくまで職務経歴書の「内容」についてだけ触れていきます。
職務経歴書に書く内容と例文
自分の経歴の概要
自分のこれまでの経歴をざっくりとまとめたものです。文字数にして約170文字が目安です。
内容としては・・・
- 会社全体の仕事の話(どんな顧客?何をする会社?)
- その中で自分の役割の話(どんな仕事?何に気を付けている?)
- 社内での庶務的仕事の話(どんな仕事?何に気を付けている?)
- 何年在籍していたか
この辺りの内容を説明できていれば十分ですね。
転職の回数によっては全部説明すると文章が長くなるので、似た職種の話や大事じゃない部分は削りましょう。
以下、例文です。
県内で約50件の中小企業を相手に〇〇システムの導入・保守サポートの仕事を5年間行ってきました。自分の主な担当業務は、システム設計や改修案の検討です。日々の顧客対応から需要のある改修内容を見つけ出し、設計に盛り込むようにしていました。
また、社内では他部署との調整や新人教育といった、人とのコミュニケーションを大切にした仕事も行っておりました。(約170文字)
県内外の医療機関を専門とした機器販売を7年行っていました。単に自社商品を勧めるだけでなく、ときには他社商品も含めた提案も行うコンサルタント的な業務もございます。その中でも自分は総合病院を中心とした営業活動を行っていました。
医療機関の方は時間の無い方が多いので、素早く要件を伝えられる力が重要でした。
社内では部下と上司の板挟み状態になっていますが、ただの情報伝達係にならないように気を付けておりました。(約200文字)
新卒で入社した会社で5年間、機械整備士として加工食品製造メーカーを顧客とした機器搬入、メンテナンス業務を行ってきました。6年目になる際に、県内で小売業を営む会社のマネージャーに転職しました。
マネージャー業では各店舗での販売促進、人員教育、トラブル対応などを行ってきました。
過去の事例にとらわれず、業績の上がる方法を試行錯誤し、各店舗が効率よく好成績を出せるように工夫をしてきました。(約180文字)
過去の勤務先情報|重要なことだけ掘り下げる
過去の勤務先情報を個別に記載します。
- 在職期間
- 会社名
- 所属部門名、所属メンバー数
- 事業内容
- 従業員数
- 詳しい業務内容
「詳しい業務内容」では「経歴の概要」で書いたものより業務内容を掘り下げます。
掘り下げると言っても、職種ごとに重要なポイントだけを箇条書き(難しい場合は文章)で表現するだけです。
例えばプログラマーをやっていたのなら、開発言語や担当していた業務(金融系、医療系、一般事業系など)。運用支援や保守対応もしていたのなら、具体的な業務内容。
営業をやっていたのなら、担当件数、顧客のタイプ(大企業、中小企業、個人など)、販売していたモノ・サービス。
その他「ここで勤めていた時に、こんな実績を上げられました!」というアピールしたい実績がある場合、その内容も書いておくと良いですね。直接業務と関わりが無くてもOKです。
過去に転職歴がある場合|転職をした理由を正直に
すでに転職をしたことのある人であれば、過去の転職理由を書いておきましょう。
転職をした理由について「悪いことを書かない方が良い」と言う方を見ますが、僕はまったく逆だと思っています。
引っ越しとかやむを得ない事情以外で転職をしたということは、職場に対する不満が少なからずあったわけです。給料だったり仕事内容だったり、上司との関係だったり。
悪いことを一切書かないというのは逆に怪しいです
別に今どき転職すること自体珍しいことじゃありません。
だから正直に転職を考えた理由を書きましょう。
生かせる経験・知識・技術|実績と根拠をセット
この辺が難しいという方が多そうですね。
書きやすいものとしては・・・
- 過去の職種で得られる代表的なもの
- 趣味で得られたもの
- 力を入れてきたもの
- 転職してもやってこれたという経験
ですね。ちなみに僕の場合は
- パソコンに関する技術
- 総務として即戦力
- Webサイト運営実績
- 提案力と実行するまでの根気
- 異業種での知識を吸収する力
なんかを書いています。
もちろん単に「パソコンに関する技術には自信があります!」と書くだけじゃダメです。
根拠や実績も一緒に書きましょう。
「パソコン操作に自信がある」というアピールの根拠なら「IT業界に5年いました」とか「IT系の資格を持っている」とかですね。
実績でアピールするなら「前職で自作のツールを使って業務改善をした」とか「他の事務員のパソコントラブルを対応していた」とかですね。
資格
ベンゾーさん、質問があります。資格はどんなものでも履歴書に書けるのでしょうか?民間資格とか?書けるもの書けないものの区別が分かりません。よく国家資格以外は書けないと聞くのですが、それなら例えばファイナンシャルプランナーとかは民間ですし?
— かずさん♨️ (@Kazu_manekineko) October 13, 2019
こんな質問をいただきました。確かに資格には国家資格と民間資格がありますね。
答えは「国家資格以外も書いてOK」です。僕も民間資格を書いています。
基本的に「書いたらダメな資格」というのは無いと思ってください。
しいて言うなら・・・
- 50個くらいある資格を全部書こうとする
- 業界的に初歩の初歩すぎる資格を書こうとする
この辺は要注意です。
50個の資格を全部書かれたら、読む側はうんざりしますよね。その中に超重要な資格があっても見落とす可能性があります。
だったら、重要な資格だけを5個くらいに絞った方が良いです。
資格をたくさん取ること自体は良いことです。建設業なんかでは資格があるかどうかで受注できる仕事が変わってきます。
そんな職業に就く上で、「資格をたくさん取れる」というのは重要なアピールポイントになりますね。
それから業界的に初歩の初歩過ぎるものは、「それしか取れなかったの?」と思う人がいます。
例えばオリンピックとかのスポーツ中継を英語で同時翻訳する仕事を志望したとします。そこで資格の欄に「英検5級」って書いてあったら、どう思いますか?
もちろん「英検5級」でも十分な職業はあります。でもスポーツ中継の同時翻訳では難しいですよね。
それから資格の取得年月は、わからなければなんとなくの年月でもOKです。
大事なことはどんな資格を持っているかなので。
自己PR|考え方・働き方・実践していること
これが1番難しいですよね。
上で書いている「生かせる経験・知識・技術」と似たものになってしまっても良いのですが、できれば別の内容を書きましょう。
「生かせる経験・知識・技術」では実際に経験したことや身につ行けた知識・技術を書いています。
これに対し自己PRでは仕事をする上で「大切にしている考え方や働き方」と「それを実現するために行っていること」を書いてみましょう。
例えば営業をしていた方なら・・・
- (大切にしていること)お客様を喜ばすために、(行っていること)必ず仕事の話以外に共通の話題を用意していました
- (大切にしていること)長い目で見てオススメできないことには、(行っていること)NOと言うようにしている
と言った感じ。
技術職をしていた方なら
- (大切にしていること)後のメンテナンス性を重視して、(行っていること)多少の手間がかかっても設計に力を入れている
- (大切にしていること)特定の技術が自分だけに集中しないように、(行っていること)マニュアル作成をしてノウハウの共有化をしている
とかですね。
それから、文章だけで書くのではなく箇条書きや表など、「視覚的にわかりやすい表現」を使っていく方が良いです。誰でも長ったらしい文章を読んでて気持ち良くは無いですよね。
もちろん「認識のずれや仕事のミスを減らす努力」については、少し掘り下げて書きます。
だいたい300文字前後くらいが目安ですね。
転職後に希望する働き方
もし希望があれば、転職後にどういった仕事をしたいのか書いておくと良いです。
現職と同じであったとしても、「こういう仕事(具体的な内容)がしたいです」とあった方が良いですね。同じ職種でも職場が変われば違う仕事をすることもありますからね。
純粋に自分の希望を書けば良いので、今までの経験を生かしたい場合はその旨を。まったく違う仕事をしたいのであればその旨を書きましょう。
僕の場合、次に転職するなら社内SEをやってみたいと思っているので、
- 社労士事務所の経験を生かした総務業務
- SEの経験を生かしたパソコントラブルや社内ツールの開発業務
と書いています。
意図の伝わりやすい職務経歴書|読み手がわかりやすいこと
職務経歴書を書くコツは「読み手がわかりやすい」を意識することです。
せっかく書いた職務経歴書も意図が全然伝わらなければもったいないですよね。ここでは意図の伝わりやすい職務経歴書を書くコツを紹介します。
難しい用語を使わない|誰でもわかる文章でアピールする
難しい用語を使った文章は書かないようにしましょう。
特に同じ業界にずっといる人は感覚がマヒしていることがあるので要注意です。
職務経歴書を見る相手はまったくの異業種の方の可能性もあります。そういう人達に自分の経歴を伝えるには、誰でもわかる文章で説明する必要があります。
普段の仕事の感覚で文章を書いていると、うっかり専門用語を使いがちです。気を付けましょう。
ちなみにこういう「専門用語」を「ジャーゴン」って言います。
ここで僕が「職務経歴書を書くときはジャーゴンを使わないように気を付けましょう!」と言ってもなんのことかわからないですよね。そういうことです。
箇条書きや表を使う|視覚的にわかりやすくする
自己PRのところで少し触れましたが、全部の内容を文章で表現しようとすると、ダラダラと長くなってしまいます。
だから視覚的にわかりやすい表現として、箇条書きや表を使っていきましょう。
例えば箇条書きなら・・・
私は効率よく収益を上げるために、
・認識のずれ
・仕事のミスを減らすように努力しています。
認識のずれを減らすために、〇〇〇〇〇〇を心掛けています。さらに仕事のミスを減らすために、××××××も心掛けています。
といった感じですね。
これを箇条書き無しで表現すると・・・
私は効率よく収益を上げるために、認識のずれや仕事のミスを減らす努力をしています。認識のずれを減らすために、〇〇〇〇〇〇を心掛けています。さらに仕事のミスを減らすために、×××××××を心掛けています。
といった感じですね。
文章が長くなると、読み手としては「この人は何をアピールしてるんだっけ??」となって、印象が薄くなります。
もったいないですよね。
パッとしない職務経歴書の共通点|無理矢理書いてみた感
「絶対にこんな職務経歴書じゃ受からない」というわけじゃありませんが、僕が面接官ならパッとしないと感じる例を書いておきます。
共通しているのは「他に書くこと無かったから無理矢理書いてみた感が出過ぎ」ということです。
もちろん誤字脱字や、口語体(話し言葉)が良くないというのは大前提なので省略します。
スキルや知識が一般的|同じアピールをできる人が多い
感覚として、10人中8人くらいは同じアピールができそうなものはわざわざ書かなくて良いです。
例えば「野球を10年間やっていた」という経験からアピールしたいとします。よくあるダメな例は「体力がある」というアピールです。
「野球をずっとやっていた」というのは良いことですし、なかなかいない人材です。でも「体力がある」というのは、運動を続けていた人ならみんなアピールできることですよね。
なんか嘘っぽい|盛り過ぎ
「IT業界で働いていたので、パソコン関係の対応は問題なく行えます」というアピールに対し、IT業界での経験年数が半年とか1年という経歴書。
さすがに半年、1年で何でもできるというのは話を盛り過ぎですよね。もちろんそういう人もいるかもしれませんが、なんか嘘っぽく見えます。
学生時代からパソコンに関する活動をしていたとかなら別ですよ。
「IT業界で1年働いた」ということを使ってアピールしたいのなら、1年でも十分な経験をアピールしましょう。
「それでも職務経歴書が書けない」という方はキャリアアドバイザーに相談
ぶっちゃけた話、職務経歴書がどうしても書けないって人もいると思います。
そんな方は、とりあえず形だけでも作ったら、転職のキャリアアドバイザー(転職サイトの人)に送って相談してみてください。
転職サイトによっては、転職希望者のアピールポイントをヒアリングして、面接に挑めるような職務経歴書を一緒に作っていくサービスがあります。
あんまり「ウズキャリ」って名前を聞かないかもしれませんが、「ブラック企業を完全排除」という宣言をしている転職サイトなんです。
もちろん宣言しているだけでなく、実行もしています。独自の方法でブラック企業と認定した企業には紹介をしないという徹底ぷりです。
独自の方法の詳細は「ウズキャリの特徴を徹底取材|絶対ブラック企業に入りたくない人にオススメ」をご覧ください。実際に僕がウズキャリの方に質問をした内容をまとめてあります。
で、この「ウズキャリ」ですが、転職希望者のアピールポイントがちゃんと伝わるように添削を行うようになっています。
無料登録をすれば2時間にも及ぶカウンセリングによって、しっかりとアピールポイントを炙りだしてくれます。
だから「職務経歴書が書けない・・・」と悩んで転職活動をスタートできない方は、是非ご利用ください。
なお、メインで扱っているのは20代です。そろそろ30代になりそうな方は急いだ方が良いです。
まとめ|職務経歴書の書き方とコツ
職務経歴書を書くときは・・・
- 転職したい理由は正直に
- 経験・知識・技術は実績と根拠をセットに
- 自己PRは働く上での考えや実践していること
- 読み手が分かりやすい工夫をする
- 無理矢理の自己PRはパッとしない
ということに気を付けてください。
ひな形は↓のリンクからダウンロードできます。無料なので、自由にご利用ください。
職務経歴書が作れたら、次は「どんな会社が自分に合うのか」を考えてみましょう。
これは会社と自分の「価値観」の違いから確認することが出来ます。
価値観を考えずに求人票を見るステップへ進むと、無駄に大量の求人票を見なくてはいけなくなります。
限られた時間の中で失敗しない転職活動をするには、必須の工程だと思ってください。
詳しい内容は「転職で自分に合う会社を選ぶ方法【求人票を眺めるだけは終了】」をご覧ください。
会社を辞めたくなってから転職活動をすると・・・
- 早く転職したくて会社を選ぶ余裕が無かった
- 焦って変な会社の内定で妥協する
- ブラック企業に入った新入社員
- 転職で失敗したくない人