SEに向いていなかったからIT以外の仕事へ転職した話
お疲れ様です。SEからから異業種へ転職し、年収UP+毎日定時ダッシュができるようになったベンゾー(@zangyoujigoku)です。
この記事では「SEとして5年働いた結果、向いていないと判断してIT以外の仕事を始めた体験談」を紹介します。
この記事を読んで貰いたいのは、現役SEで・・・
- 仕事が楽しくない
- もしからしたらSEに向いていないのかも
- どうしたら良いのか迷っている
という方。
この記事でわかるのは以下のこと
- なぜ「僕はSEに向いていない」と判断できたか
- 向いていないと判断した後どうしたか
- 結果、どうなったか
まず最初に、現状をどうにかしたいと思い、調べていることが素晴らしいです。
普通は「なんとかしなくちゃ」と思っていても、実際に調べようとしない人が大多数。
ただ、調べてみたとして・・・
- なんとなく向いていないのはわかった気がする
- でもIT以外の業界へ行くのは怖い
- 結局、どうすれば良いのか決断できない
かと言って「現状のまま」というのも嫌ですよね。そこで・・・
- 元々はプログラムを書くのが好きだった
- だから「SEは天職!」と思っていた
- SEになりたくて情報系の大学を卒業
- 実際にSEとして新卒から5年働いた
- 入社後、周りのレベルについていけなくなった
- プログラムを書けなくなった
- 仕事の過酷さについていけなくなった
という僕が、SEから「労働問題の専門家」になって、「年収UP+毎日定時ダッシュ」という生活を送れるようになった体験談を紹介します。
会社を辞めたくなってから転職活動をすると・・・
- 早く転職したくて会社を選ぶ余裕が無かった
- 焦って変な会社の内定で妥協する
- ブラック企業に入った新入社員
- 転職で失敗したくない人
なぜSEに向いていないと感じたか
なぜ僕がSEに向いていないと感じたか。
それは・・・
- プログラムを読む力が無かったから
- 「SE」と呼ばれるような仕事をしなくなったから
- 想定していたよりハードな仕事だったから
という理由です。
【理由①】プログラムを読む力が無かった
SEになって最初に感じたのは、仕事と趣味のプログラミングの違い。
僕は以下のように感じていました。
- 自分ひとりで作る
- 作り方がお粗末でも大丈夫
- 好きなものを好きなときに作る
- 複数人で作る
- 他の人が分かりやすいように作る
- 言われたものを納期までに作る
僕は大学でプログラムを書いていたので、「就職をしてからもプログラムを書きたい!S Eとしてバリバリ働きたい!」って思っていました。
だから就活でも、プログラムを書く工程を担当できるかどうかを重要視していました。
就職してからも、最初はプログラムを書くことが楽しかったことを覚えています。
- 就職してからもプログラムを書きたい!
- SEとしてバリバリ働きたい!
- 就活で重要視したのはプログラムを書ける仕事かどうか
- 就職当初はプログラムを書けて楽しかった
しかし、趣味のプログラミングと、仕事のプログラミングは似ているようで違う部分がありました。
それは「複数人でプログラムを組むということ」
学生の頃は課題にしても研究にしても、自分ひとりで作っていたので、自分さえわかれば大丈夫でした。
しかし仕事としてやる場合は、他人が書いたプログラムを読まなくてはいけませんよね。
僕は、他人が書いたプログラムを読む力が無かったんですね。
しかし他人のプログラムを読むことができなければ、そこに手を加えることもできません。
そしてプログラムの読み書きが少ない業務を積極的に行うようになっていきました・・・
【理由②】自分は本当にSEなんだろうか?と思うように
SEとしてシステム開発部門にいるのに、プログラムを書くことも読むこともしなくなります。
実際にやっていた仕事の大半は以下のようなもの。
- システムの導入
- 客先からの問い合わせ対応
- 運用の支援
- 改修要望のヒアリング
- デバッグ
こういう仕事もSEと言えばSEかもしれません。定義が広いですからね。
ただ、僕自身は「自分は本当にS Eなんだろうか?」って思うようになってきました。
この辺りで、「SEとしてバリバリ働いていく」という当初の目標が無くなり、「とりあえず目の前の業務を早く終わらせて帰りたい」という目標に変わっていきました。
【理由③】予想の1.5倍過酷な環境
先日、こんなツイートをしました。
そろそろ新卒3年目くらいの社員が残業自慢を始める頃。
ここに慣れると気がつくまで残業が無くならない。
おかしいと思って残業を減らす努力を始めた人だけが、数年後に後悔しないことになるかもですね。— ベンゾー@月に10回以上、仕事の無料相談を受けています (@zangyoujigoku) June 17, 2020
まさにこのツイートの通り。
「昨日は2時間しか寝てない」とか「徹夜だった」とか、過酷さを自慢するようになってきました。
SEが過酷な仕事というのは知っていましたが、こんなに過酷とは思っていませんでした。
僕は学生の頃から課題や研究を終わらせるために、夜遅くまで(21時ごろまで)プログラムを書くような経験をしています。
だから多少過酷な環境でもやっていける自信がありました。
しかし実際に働いてみると・・・
- 21時に帰れるのは暇なとき
- 睡眠時間を3時間しか確保できない日々が続く
- そんな状態で2時間くらい車の運転をすることも
- うつ病になる人がいっぱい
学生の頃は「長くても4時間程度の残業だろう」と思っていたのが、6時間以上も残業するのが普通でした。まさに予想の1.5倍過酷な環境です。
朝6時くらいに客先へ出発し、23時頃に客先から会社へ戻るために2時間くらい車を運転したときは死ぬかと思いましたね。
こんな過酷な環境で、定年まで働き続ける自信がありません。
IT以外の仕事へ転職を考え始める
「SEとしてバリバリ働く」という目標も無くなり、身の危険を感じるほどに過酷な労働環境で働くのは、とてもつらかったです。
このまま同じ会社で働き続ける自信が無くなりました。
ただ、今よりも良い環境でSEをできるほど、自分に能力が無いのも事実なので半分諦めていました。
そんな絶望感の中で考えていた、以下の話を書いていきます。
- IT以外の仕事へ転職することが怖かった
- 叔父の仕事を手伝ったことで、世間の考えを知る
- 改めて自分を客観的に評価してみた
IT以外の仕事へ転職することが怖かった
転職をするにしても、今からIT以外の仕事をするのは厳しいんじゃないか?
しかし職種を変えなければ、現状と変わらない・・・
当時はこのように考えていました。
なぜなら僕が自分自身にしていた客観的な評価は・・・
- 素人に毛が生えたレベルのパソコンスキル
このとき26歳くらいだったと思います。新卒4年目くらいですね。
こんなんじゃIT以外の職種に転職しても、なんにもできないんじゃないか?
そう思うと転職が怖く感じました。
一応現状のまま働くことで・・・
- 一定の評価を得られる仕事はできていた
- 客先との関係も良好
- プログラミング以外の仕事は問題なかった
という状態で働くことができます。
ただし、残業は毎月60時間を軽く超えるレベル。
- 転職に成功すれば、残業の日々から解放される
- 転職に失敗したら、もっと過酷な環境に行くかも
- 転職しなければ、現状維持は可能かも
この3つを思い浮かべながら、転職するべきかどうか。IT以外の道へ進むべきかどうか。
という疑問を考え続けていました。
きっかけは叔父の仕事を手伝ったこと
僕の叔父は自営業で事務系の仕事をしています。
この叔父の言葉がきっかけで、IT以外の仕事をしてみようと考えるようになりました。
自営業をしている叔父はパソコンには全然詳しく無いので、たまに手伝いをしていました。
手伝いが終わるとよく言われるのが、「それだけパソコン使えたら、どこでも勤められるな」という言葉。
最初はお世辞や冗談と思ってましたが、実はそうじゃなかったんですね。
叔父は仕事柄、色んな会社の事務員を見るんです。その中で「パソコンに強い事務員は少ない」と言ってました。
僕からしたら何でもないレベルのパソコンスキルですが、世間一般から見れば実は貴重なスキルだったようです。
ここで初めて自分に多少なりとも価値があると気付くようになりました。
自己評価の方法を変えてみた
もしかすると自分が思っているより、自分の価値は低くないんじゃないかと思い、改めて自分の評価をしてみました。
- エクセルやbatを使った簡単なツールを作った
- プロジェクトのサブ担当として、リーダーの補助をした
- 自社システムのマニュアル作成を行い、お客さんからわかりやすいと評価された
- 業務改善を行なって残業時間を大幅に削った
- お客さんとの対話を毎日している
- 知識0から始めた業界のシステム担当を数年続けた
- その業界の人と対等に話せるレベルの知識を得た
こんな感じで次々に出てきました。
今までは「できる・できない」で評価をしていました。
これを「やった・やっていない」で評価してみたんですね。
上で挙げた中には、SEなんだったら当然と思うようなこともありますよね。しかし異業種の方からすれば立派なスキルなんです。
同業種でも劣っていても、異業種なら光るスキル
同業種の中では自慢できるようなスキルじゃなくても、異業種の中では貴重とされることがあります。
突然ですが、1つのスキルを磨いて「100人に1人の人材」になるために、どのくらい時間が必要だと思いますか?
1万時間ってすごい量に見えますが、仕事としてやっていれば5年もあれば十分なんですよね。
つまり5年も務めてれば、どんだけ未経験の業界でも「100人に1人の人材」になれちゃうんですね。
「SE100人の中に1人レベルの人材」ではなく、「一般人100人の中に1人レベルの人材」という意味です
「100人に1人の人材」という考え方につては「【レビュー】「10年後、君に仕事はあるのか?」は20代会社員にオススメの本」で詳しく紹介しています。
例えばあなたがSEとして何かの業務システムを担当して、5年程務めているとしましょう。
この時点で、すでにアピールポイントが2つ確定しているんです。
- 根気強さ
- 100人に1人レベルの業務知識
こう考えてみると、意外に自分って良い人材なんだなって思えてきませんか?
ここで大事なのが、「社内には自分より優れた人がもっといるから、自分は転職しても評価が低いはず」と考えないことです。
確かに同じ業界に転職するなら、転職先でも同じように自分より優れた人がいるはずです。
しかし異業種へ転職をするなら、少なくともS Eとして自分より優れている人はいないはずです。
実際にIT以外の仕事へ転職した結果
思ったよりも良い評価をされた
最後に実際に異業種に転職をしてみて思ったことを書きます。
率直に言うと思ったより良い評価をされました。
以下のことは、実際に僕が転職をしたときに評価された部分です。
- 元SEだからパソコンのトラブル対応ができそう
- SEほど過酷な環境で数年務めたなら、多少のことで根を上げないだろう
- 異業種でもやっていけるという自信が感じられた
実際、転職先の期待に応えることができました。
社会保険労務士業界の知識も経験も無い状態からのスタートでしたが、3〜4年もすれば未経験でも十分活躍できるようになれます。
また、SE時代の経験を生かして業務改善をいくつもすることができました。
SEをしていた頃には絶対にされない評価。
労働環境が改善された
肝心な労働環境ですが、やっぱりSEほど過酷なことはありません。
- トラブルがあっても22時には帰れる
- 基本的には定時ダッシュ可能
- 収入は残業代の分だけ減った
とんでもないトラブルがあっても22時くらいには帰れてますし、基本的に定時ダッシュで帰れています。
収入面では毎月60時間分出ていた残業代が無くなったので、さすがに下がりました。
ただ、残業代を除くとほとんど同じ金額をキープすることができました。
SE時代では考えられませんでしたが、平日の帰宅後に趣味の時間を十分に設けることができています。
最近はパンを焼くことにハマっています。
仕事終わってからちゃんと余裕のある生活を送れていれば、朝ごはんに食パンを作ることも容易です pic.twitter.com/iMqKXlC7ZZ
— ベンゾー@月に10回以上、仕事の無料相談を受けています (@zangyoujigoku) May 30, 2020
趣味と言えば「【会社の辞め時】「趣味ができない」は退職のタイムリミット」という記事もあります。
「退職をなかなか決断できない」という方はご覧ください。手遅れになる前に行動しましょう。
さらに良い環境にもう一度転職できた
IT以外の仕事へ転職したあと、さらにもう一度転職をしました。
つまり3社目ということです。
今回の転職は異業種ではなく同業種なので、待遇を上げることが簡単でした。
結果として、年収が80万円ほど上がり、ほぼ毎日定時ダッシュできるようになりました。
ここでの転職については、「働きながらでも全然辛くなかった転職方法|スカウトで強気の交渉」で詳細を語っています。
転職を検討している方の参考になる方法を紹介しているので、是非ご覧ください。
まとめ|SEに向いてなくても別の道へ進める
- SEとして就職しても、生涯SEでいなければならないわけじゃない
- 別の道に進むこともできる
- 素人に毛が生えたレベルのパソコンスキルでも需要がある
今回は僕自身の体験談です。
最初はSEという仕事の過酷さや、自分の適性の無さに絶望しました。
しかし、知らないうちに育っていたスキルが、実はIT以外の仕事では活用の場があるということ知り。
実際にそのスキルを買ってくれる転職先があり。
さらにステップアップをして、年収UP+毎日定時ダッシュという環境で働けるようになりました。
僕と同じようにSEとして自信がない。向いていない。
そう思っている方がいれば、僕と同じように異業種への転職をして、ステップアップをしてみるのも良いと思いませんか?
今回の転職経験や労働問題専門家としての知識・経験を使って、「何もわからない方向けの転職方法」の記事を書きました。
9個のステップ分けて、失敗しにくい転職方法を紹介しています。
「何から始めて、何に注意するべきか全然わからない」という方は是非ご覧ください。