転職の心配ごとを解消|中途入社と退職の不安を解決
お疲れ様です。SEから労務のプロ(社会保険労務事務所職員)へ転職したベンゾー(@zangyoujigoku)です。
今回は「転職の不安」について、転職経験者+労務のプロの目線から紹介します。
- 今の会社や仕事に不満があって、ぼんやりと転職を考えている
- でも転職ってなんか怖い
って考えているあなた。わかります。僕も最初の転職のときはもの凄く悩みました。
周りに転職をした人って意外に少なくて、生の声を聞けるタイミングって少ないんですよね。
それに社内でそんな会話してて、上司に見つかったらヤバいですし笑
僕も転職を決めるまでは、中途採用した先輩や、すでに退職した同僚、学生時代の友人や、親族にまで色々な話を聞いて回りました。
そうやって不安を解消しようとしてたんですけど、やっぱりどこか不安が付きまとうんですよね。
ぶっちゃけて言うと、そんな不安は転職が終わるまで解消されることはありません。未来のことは誰にもわかりませんし、あなたと同じ人生を歩んでいる人なんていないので。
ただ、そんな不安を少しでも解消したいという方は、是非この記事を読んでみてください。
僕自身が転職を2回経験しており、労務のプロとして人の転職に関わる仕事をしている経験から、転職に関するいくつかの不安を解消していきます。
そもそも転職は特別なイベントじゃない
そもそも転職って特別なイベントだと思っていませんか?
全然特別じゃないんです。僕ら労務のプロからしたら、日常茶飯事です。なんとも思いません。
ちょっと話を変えますが、僕ら労務のプロの仕事を2つだけ紹介します。
1つ目は入退社の手続きです。
誰かがどこかの会社を辞めたり入社したりすると、行政に対して手続きが必要なんですが、それを僕らがやっています。
これを「得喪業務」って言います。
2つ目はケガで長期休業した人の手続きです。
従業員がプライベートで病気になったりケガをしたりして、仕事を1週間くらい休むことになると、行政に対して手続きが必要です。これも僕らがやっています。
これを「傷病手当金」って言います。
この2つの仕事ですが、どのくらいの頻度でやっていると思いますか?
僕は現在、およそ50社くらいの手続きを対応していますが、「得喪業務」は月に15件以上やっています。
それに対して「傷病手当金」は3か月に1回あるか無いかです。
ざっくり比較すると、「得喪業務」は「傷病手当金」の50倍くらいの頻度でやってるんですね。
何が言いたいかって、「転職というイベント」は「プライベートで病気やケガをして1週間くらい休む」というイベントの50倍発生しているってこと。
繰り返しますが、転職を「人生の一大イベント!」と思う人がいますけど、全然そんなこと無いんです。
「ケガや病気で休むイベント」の50倍ですからね。
全然めずらしいイベントじゃないんです。他の人はもっとたくさんやってるイベントなんです。
自分の希望に合った求人がない?|複数の転職サイトに登録
自分のやりたい仕事の求人がそもそも出ていないんじゃないか?確かに特殊な仕事ではそんなこともあります。
ただ、最近はどこの会社も人手不足の状態が続いています。一切求人を出していない会社がめずらしいほどです。
だから転職サイトで探してみると意外に見つかることもあります。そのためにもとりあえず登録をしておく必要があります。
転職サイトはたくさんありますが、特に1つ絞る必要はありません。
複数登録をして、使いやすいところを中心に探していけばいいだけです。
企業側には予算の都合上、1つ2つの転職サイトにしか登録していないケースもあります。ですから1つの転職サイトしか使っていないと、出会うことすらできない求人も出てくるんです。
また転職サイトには「スカウト」という機能もあります。
あらかじめ自分の職務経歴や希望の条件を登録しておくことで、企業側から声をかけてくれることがあるんです。
まあ企業側からすれば、自社の希望する職務経歴を持っている人に片っ端から声をかけている状態なので、「スカウトが来たから入社確定!」ってわけではないんですけどね。
アピールできることが見つからない|「やったこと」でOK
「自分にはアピールできることが無い」と言う方は「過去の実績」をアピールしてみてください。
例えば一般的なサラリーマンとしては・・・
- 内勤でパソコンをずっと使っていた
- 外勤で顧客を〇件持っていた
- 内勤も外勤もしてるなら両方アピール
- 上司や顧客から褒められたこと、評価されていたこと
- メインの業務とは別に、こんなことを任されていた
- こんなツールを使って仕事をしていた
- 今、興味のあること(例.法律を扱う仕事、パソコンを使う仕事、顧客と接する仕事をしたい。など)
さらに例えば現職がシステムエンジニアであれば・・・
- こんな言語で開発をしていた
- こういう業界で使っているシステムの担当をした
- 開発、保守、導入、設計などどんな工程を中心にやっていたか
成功体験や苦労体験としては・・・
- 入社〇〇年でこんなプロジェクトに関わって、こんなことをした
- こんなやり方で仕事を成功させた
- 失敗をしたけど、こんな方法で挽回した
- ここが大変だったけど、こうやって対応した
コツは「できること・特技」をアピールしようとせずに、「やったこと・実績」をアピールするようにすること。
どんな小さなことでも大丈夫です。
転職先の企業として求めているものは、「即、大ベテランのように働いてもらわないと困る!」ってわけじゃありません。
だいたいの企業が求めているのは、「仕事を与えれば、自分で調べてできるようになって欲しい」です。「自分で調べて」というのは「職場内でわかる人に聞く」というのも含んでいます。
転職先に対する不安|面接で雇用形態を確認
給与面|金額を確認するのは普通のこと
給与の金額は面接時に確認をしておき、納得できれば入社するようにすれば今の会社と比較ができます。
給与は法律や相場によってある程度決まってきますが、基本的にはバラバラです。また、個人のスキルによって決めることになるため、正確な数字は面接の場で確認をする方が良いです。
面接でお金のことを聞きにくいと思われるかもしれませんが、新卒時の就活と違って転職時は聞くことが普通です。
というのも、新卒の場合はある程度年齢も経験も一律になるので、給与も一律になりがちです。それをわざわざ聞く必要は無いですよね。
しかし、転職の場合は年齢も経験もバラバラになるため、給与を一律にできません。そのため面接で聞く必要があり、それは会社側も当然分かっています。
※むしろお金のことを聞いて、態度を変えてくるような会社なら入社しない方が良いですね。
面接時に聞いてみて、納得のいく金額でなければ断るようにしましょう。
労働環境|残業時間や仕事のやり方を確認
労働環境についても面接時に確認をしておきましょう。
あんまり待遇のことを聞きすぎるのは、印象が悪くなると心配されると思います。ですが、ここで聞かずに入社して失敗をしたら、なんのために転職してんのかわからなくなりますからね。
勇気がいるかもしれませんが、聞いておくべきです。
残業時間、有給の取得具合なんかは働く上で重要なポイントですね。結局は本人の仕事が早いか遅いかで変わってくることではあります。
ただ、定時帰りしにくい環境や、有給を取りにくい環境という会社は事実として存在します。
入社前に見極めることは難しいですが、面接時に残業はどのくらいか、有給は取れているのか聞いてみてください。
露骨に嫌そうなリアクションをしたり、話を流そうとする場合は要注意です。
逆に「よくぞ聞いてくれた」と言わんばかりに話し始めるなら、良い環境の会社と思って大丈夫です。
こういった労働環境の話以外にも、「仕事のやり方」や「業務上使用するツール」なんかも聞いておきましょう。
あまりにもアナログなやり方で仕事をしている場合は、会社として色々おかしい場合があります。
例えば、上層部にいる年配者が業務改善を嫌っていたり、そもそも改善をするという風潮が無いという会社も存在します。
そんな会社に入社してもあなた自身の成長につながりませんし、恐らく経営状況も良くないでしょう。
人間関係|参考程度に「同好会の有無」を確認
人間関係は残念ながら「運」ですね。
面接時に聞くことができるとしても、自分がどんなところに所属されて、どんな人が上司になる予定か。といった程度です。
結局、社内の人間関係がどんなに素晴らしくても、一緒に仕事をする人と合わなければ良い環境とは言えませんしね。
あとは参考程度ですが、懇親会や同好会の有無なんかを聞いておくと良いですね。
懇親会しかない場合だと、上司との飲み会があるだけってことがあります。しかし、同好会もある場合は人間関係が良好かもしれません。
同好会は純粋に好きかどうかだけで開かれるイベントです。そこに上司部下の関係が出てこないので、社員同士の仲が良くなりがちなんです。
会社の規模によっては、社員同士の仲が良くても同好会が無いという場合もあるので、あくまで参考程度になります。
歓迎されるか|中途採用は歓迎されがち
中途採用が歓迎されるかどうか。会社に馴染めるのか。輪に入れるのか。
こういった不安もありますよね。
安心して欲しいのは、基本的に中途採用は歓迎されるということです。
新入社員の場合は、イチから教える必要があり、手のかかることが多いです。そのため、一部の社員からは面倒くさがられることもあります。
しかし中途採用の場合は、ある程度社会人としての経験を積んでいたり、前職での経験生かせたりします。
そのため基本的な社内ルールさえ教えておけば、あとは勝手に仕事を進めてくれるため、周りの社員は楽ができます。
周りの社員が楽をできるということは、嬉しい存在であり歓迎されることになります。
もちろん性格に問題があれば別ですけどね。
問題がなければ、自然と会社の雰囲気に溶け込むことができます。
今の会社に対する不安
会社の辞め方がわからない|上司に相談するだけでOK
会社を辞めたことが無い方であれば、「辞め方がわからない」といった不安も出てきますよね。
基本的には上司に辞めたい旨を伝えればOKです。
あとは会社側から辞めるのに必要な提出物(退職届など)なんかを要求してくるので、応じていけば終わりです。
辞める旨を相談したときは、たいていの場合引き留められることになります。
脅迫のような引き留めでなければ、腹を割って話せばいいでしょう。付き合いの長い方であれば、昔話なんかで盛り上がることもあります。
引き留めでよく言われるのは「どこに行っても同じだぞ」とか「そんなんじゃ他では務まらない」といったセリフです。
この辺はぶっちゃけテキトーに聞き流しておけば良いです。
相手もとりあえず言っているだけということが多いでしょう。
しいていえば、「自分は引き留められるほど優秀な人材なんだ」と考えておけば良いです。
問題なのは「辞めさせない」「辞めることを認めない」といったケースです。
当然ですが、従業員からの辞めたいという申し出に対して「辞めさせない」という返答はNGです。奴隷じゃないんですからね。
そういった場合は、相談ではなく「退職届」を提出するようにしましょう。
注意しておきたいのが「退職願」ではなく「退職届」を出すことです。一文字違いですが、大違いなので要注意です。
「退職届」を出せば会社側としては認めざるを得ないのです。ちょっと強引になってしまいますが、辞められずにズルズルと行くよりはだいぶマシです。
ズルズルと退職を先延ばしにしても良いことはありません。
次の転職先では給料UPが確定している場合なんかが良い例です。例えば転職先で給料が5万円上がるとすれば、2ヶ月先延ばしにされただけで10万円損してるわけですからね。
交友関係が切れないか心配|すでに退職した人と交流があるか
職場で仲良くなった友人なんかがいれば、退職後も交友関係が続くのか不安になりますよね。
そんなときは、「すでに退職した同僚」と交友関係が続いていたかどうかで判断することができます。
自分が在職中に、すでに退職した同僚と遊びに行っていたのなら、あなたが退職した後も交友関係は続くでしょう。
そうでないなら、交友関係は切れてしまうかもしれませんね。
この辺はあなたの性格にもよるので、なんとも言いにくいところです。ただ、僕自身の話をするなら、交友関係は続いています。
まとめ|中途入社と退職の不安を解決
- そもそも転職は特別なことじゃない
- 複数の転職サイトに登録するべき
- 自己PRは「やったこと」をアピール
- 不安なことは面接で色々確認するべき
- 今の会社に対しては淡々の進めればOK
色々書きましたが1番伝えたいことは「転職は特別なイベントではない」ということです。
自分の「趣味や考え方、人生において何を重要視しているか」なんて何年かすればガラッと変わります。
それなのに20代前半の頃に決めた会社で60歳くらいまで働き続けるなんて、普通じゃありません。
よっぽど仕事、環境、待遇に恵まれているなら別ですが、そうじゃないならバンバン転職しても良いんです。
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